国際海事機関が船舶のバイオ燃料輸送増加に向けた指針を合意

国際海事機関が合意した船舶のバイオ燃料輸送に関するガイダンス



令和7年1月27日から31日にかけて、国際海事機関(IMO)の第12回汚染防止・対応小委員会(PPR 12)が開催されました。この会議では、船舶によるバイオ燃料の輸送を拡大するためのガイダンスが合意されました。これにより、環境に優しい燃料の利用が進むことが期待されています。

バイオ燃料混合油の重要性



船舶運航における温室効果ガス(GHG)排出削減への関心が高まる中、バイオ燃料の利用が注目されています。特に、重油燃料とバイオ燃料を混合したこの新しい燃料の需要が増加しており、既存のバンカリング船(重油燃料補給船)での輸送可能なバイオ燃料混合比を拡大するためのガイダンスが発表されました。このガイダンスは、今年4月に開催予定の第83回海洋環境保護委員会(MEPC 83)で正式に承認される見込みです。

水中洗浄の新基準



会議では、船体に付着する有害な水生生物の越境移動を防ぐための「船体の水中洗浄に関するガイダンス」も合意されました。このガイダンスでは、水中洗浄の方法や装置の性能基準を定め、船舶が環境を守るためにどのように行動するべきかが示されています。これも同じくMEPC 83での正式承認が予定されています。

海洋プラスチックごみ対策の進展



また、2018年に策定された「船舶からの海洋プラスチックごみ削減に向けた行動計画」に基づき、プラスチック廃棄物管理の進捗状況が評価されました。特に、プラスチックペレット(プラスチック製品の原料となる小さな粒状素材)の海上輸送の環境リスク軽減に向けた義務的措置の検討も進められており、2030年までの行動計画案が作成されています。

環境保護と新しい航海の未来



国際海事機関によるこの取り組みは、船舶の環境負荷を軽減させるための重要なステップとなっています。バイオ燃料の採用や水中洗浄方法の改善、さらには海洋プラスチックごみ問題への対応は、持続可能な航海を実現するために欠かせません。国際的なルール作りが進む中、日本もこれに積極的に参加し、グローバルな環境保護に貢献することが求められています。

以上の方針が具体化することで、船舶事業における環境政策が一層進化し、より持続可能な未来へとつながることでしょう。今後の動向に注目が集まっています。

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