超高層ビル建設現場にスターリンクが導入される
古野電気株式会社は、兵庫県西宮市に本社を構える企業で、1948年には世界初の魚群探知機の実用化に成功するなど、電子機器分野での先駆者として知られています。最近、同社は大阪の新たな超高層ビル「パークタワー大阪堂島浜」の建設現場に、革新的なWi-Fiシステム「ゼンゲンバLANシリーズ」と衛星通信技術「スターリンク」を導入しました。この取り組みによって、躯体工事段階での安定したネットワーク構築が実現しました。
なぜスターリンクが必要だったのか?
超高層ビルの建設は、複雑で高度な技術を必要とします。特に、高層ビルの躯体工事段階では、通信環境が不安定になることが多く、従来のアンテナの設置方法では運用負荷が大きくなるという問題がありました。一般的に衛星通信のスターリンクは、ビルの屋上にアンテナを設置して運用するのが通常でしたが、工事が進むにつれてアンテナを何度も移設しなければならないため、その手間が課題でした。
新たなネットワーク構築方法
今回、古野電気が採用した新たな方法では、特定階のベランダにスターリンクのアンテナを固定し、そこから建物内にネットワーク回線を引き込むことに成功しました。この構造により、アンテナの移設が不要となり、作業の手間を大幅に削減することができました。
具体的な導入事例
「パークタワー大阪堂島浜」の実際の導入事例では、地上40階、地下1階の構造を持つこのビルは、三井不動産レジデンシャル株式会社が建築主となり、清水建設株式会社が施工を担当しています。ビルの高さは161.85メートルで、超高層ビルに相応しい技術が求められるプロジェクトです。
スターリンク屋外用キットの特徴
また、導入されたスターリンク屋外用キットは、防水・防塵仕様の筐体に収められており、外部環境でも高い安定性を持っています。このキットは、アンテナを単管パイプに直接固定できる構造を採用しており、建設現場の足場や仮設設備にも柔軟に設置可能です。これにより、建設現場に特化した安全な通信環境を提供しています。
今後の展望
古野電気では、高層建築現場におけるネットワーク構築の取り組みを今後も強化していくとともに、スターリンクを利用した安定した通信環境の確保や、ICTデバイスとの組み合わせにより、業務効率を高め、安全性向上を図るとしています。特に、建設・防災業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速は、今後の業界の発展に大きく寄与することでしょう。
このように、古野電気の最新技術は未来の建設業界における新しい標準を打ち立てるものになるに違いありません。