奥多摩の生物多様性
2025-05-22 14:23:52

奥多摩町「つなぐ森」で進む生物多様性と林業の新たな共同研究

東京都の奥多摩町に位置する「つなぐ森」で、野村不動産ホールディングスと東京大学先端科学技術研究センターが共同で生物多様性と林業の共生に向けた新たな研究プロジェクトを開始。2022年から続く「つなぐ森」の開発を基盤に、持続可能性を考えた森林利用を模索しています。

1.「つなぐ森」とは


野村不動産ホールディングスが管理するこの約130haの森林は、東京都の自然環境を活用した地域活性化プロジェクトの一環。スギやヒノキが中心となるこの森は、重要な生物多様性のハブとして知られ、既に絶滅危惧種の生息も確認されています。特に、ヒガシヒダサンショウウオやギンランなど、50種以上の重要種が生息していることから、保全活動が急務となっています。

2. 共同研究の概要


この共同研究は、生物多様性の保全と林業の経営の両立を目的として進行しています。特に、幼齢人工林を生物多様性豊かな環境へと維持するための方法を探求するのが主な目標です。研究は、4つの異なる区画で植林樹種や草刈りの手法を検証し、実際の施業技術を開発するという形で行われます。

3. 生物多様性の重要性


生物多様性は、私たちの生活基盤である環境を支える見えない支柱とされ、経済活動とも密接に関連しています。世界経済フォーラムによれば、経済価値の半分以上が自然資本に依存しているとのこと。したがって、森林の活用は持続可能な社会の構築に必須であり、日本においては国土の約3分の2を森林が占める中、特に人工林の適切な管理が求められています。

4. 東京大学先端研の役割


研究をリードするのは、東京大学先端研の森章教授。国内外で生物多様性の研究において高い評価を受けており、地域の専門家たちと共に効果的かつ持続可能な方法論を提供します。共同研究では、教授の助言や必要なデータ解析、施業技術の開発を行い、地域の資源を最大限に活用して大規模な実証作業を進める方針です。

5. 未来への期待


今回のプロジェクトは、林業と生物多様性のバランスを取りながら、持続可能な資源利用を進めていくためのモデルケースとなることを目指しています。この取り組みにより、奥多摩町が国内外のエコシステム保全活動の中心地となることが期待されています。

同時に、近隣地域との連携も強化し、地域住民と共に森の保全活動を推進することで、より広範な生物多様性を守る努力が求められています。これにより、奥多摩町が新たな自然の拠点となり、次世代のための持続可能な環境を育むことにつながります。

今後も「つなぐ森」プロジェクトは、研究成果を通じて地域社会に貢献し、次なる時代の持続可能な森林管理の模範を示すことを目指します。


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会社情報

会社名
野村不動産ホールディングス株式会社
住所
東京都新宿区西新宿新宿1丁目26番2号
電話番号
03-3348-8878

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