Space Compass、JAXA「宇宙戦略基金」に採択
宇宙ビジネスの新たな幕開けが、株式会社Space Compassの手によって進められています。同社は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運営する「宇宙戦略基金(第二期)」において、世界初となる商用GEO光データリレーサービスの実現に向けたプロジェクトの実施機関に選ばれました。このプロジェクトは、衛星光通信技術を利用し、以下に示す特長を持つ次世代データ中継基盤の構築を狙っています。
プロジェクトの背景と目的
近年、宇宙で扱われるデータの量は急速に増加しています。観測衛星からの情報を、迅速かつ安全に地上に届けるための仕組みが急務とされています。Space Compassの取り組みは、静止軌道(GEO)に配置される光データ中継衛星を使って、データ通信の効率を最大化することを目指します。具体的には、以下の4点がこのプロジェクトの重要な特長です。
1.
観測衛星データのリアルタイム活用:リアルタイムでのデータ取得が可能になり、より効果的な情報利用を実現。
2.
1Gbps超の高速・大容量通信:必要なデータを高速に転送することが可能に。
3.
電波資源枯渇への対応:光通信技術を用いることで、電波の資源枯渇問題にも対処。
4.
高セキュリティの確保:安全な通信環境を提供することで、情報の漏洩などを防ぎます。
このような取り組みを通じて、Space Compass は「日本の通信と観測を強くする」ことを目指し、宇宙におけるデータ通信のインフラを強化していきます。
採択・交付決定の内容
本プロジェクトが成功するためには、以下の技術要素が不可欠となります。
- - 観測衛星からのデータ転送の確立:様々な軌道を周回する観測衛星からの多様なデータを効率的に転送する必要があります。
- - 時空間の最適化:限られた衛星ネットワークリソースを効果的に活用することが求められます。
- - 通信経路の自動管理:ミッション要求に応じて通信経路を自動的に構成し、運用・監視を行う技術も重要です。
このように、将来的なマルチオービット通信環境に備えた柔軟なネットワーク制御システムを構築し、光通信技術の実証を進めていくことで早期の商用サービスを目指します。
プロジェクト概要
- - 募集機関:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
- - 技術開発テーマ:衛星光通信を活用したデータ中継サービスの実現に向けた研究開発・実証
- - 支援上限額:235億円(今後変更の可能性あり)
- - 補助事業期間:2025年12月から2031年3月(今後変更の可能性あり)
代表取締役のコメント
小松大実氏(Space Compass代表取締役 Co-CEO)は、今回の採択について次のように述べています。「私たちの取り組みがJAXAの宇宙戦略基金に採択されたことを非常に光栄に思います。光データ中継サービスは、日本の観測と通信を強化するための基盤となるものです。我々は、このサービスの実現に向けて、技術的な課題と事業面でのチャレンジを克服していきます。これにより、自立した衛星間通信の実現を通じて、安全保障や自然災害対策を含むさまざまな社会課題の解決に寄与していきます。」
株式会社Space Compassについて
株式会社Space Compassは、NTT株式会社とスカパーJSAT株式会社によって設立された合弁企業です。宇宙統合コンピューティング・ネットワークの構築を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。今後は、IOWNなどの先進技術を活用し、さらに革新的なサービスを提供していく予定です。
詳細は公式サイト(
Space Compass)をご覧ください。