視覚障がい者の自立を支えるAI機器『Seeker』が株式募集を開始

視覚障がい者の自立を支え、AIで革新する『Seeker』

視覚障がい者が「安全なひとり外出」を望む声に応えるべく、株式会社マリス creative designが新たな歩行支援デバイス『Seeker（シーカー）』を開発しました。この最先端技術を搭載した機器は、2024年6月4日より株式投資型クラウドファンディングサービス「FUNDINNO」にて株式募集を開始し、現在投資申込を受け付けています。将来的に、視覚障がい者の移動を支えるインフラとして間違いなく成長するでしょう。

伝統的な支援方法では補えないリスク

これまで視覚障がい者の移動支援は主に白杖や盲導犬によって行われてきました。しかし、これらの方法では胸部や顔の高さにある障害物、駅ホームの転落、さらには信号の状況など、さまざまな危険から身を守るのは難しい現実があります。

『Seeker』はこの課題に対処するため、エッジAIを搭載しています。クラウドに依存することなくリアルタイムで障害物を検知し、即座に振動で通知します。その結果、視覚の代わりに第2の感覚として役立ち、安全で快適な歩行を可能にします。

デザインと機能性の両立

さらにこの歩行支援デバイスのデザインは、PlayStation®5のアートディレクターとして知られる森澤有人が手掛けました。見た目にも美しさを追求しながら、福祉機器としての機能を加味しているため、若年層にも受け入れられるスタイリッシュな要素を取り入れています。視覚障がい者の自立を助けるだけでなく、誰もが使いやすいデザインを目指しています。

拡大する導入層

『Seeker』の導入は以下の3つのステップで進められています。まずは視覚障がい者層（盲目や中途失明者）からスタート。給付制度を利用すれば2～3万円程度の自己負担で導入可能です。次に弱視や高齢者に向けたサブスクリプション型モデル「Seeker Soft」を提供し、転倒リスクを軽減します。そして、法人向けにはネックレス型の「Seeker Care」を提供し、インフラ化を進めることを目指しています。

進行中の実証プログラム

既に福岡市や山梨県、北九州市では実証導入が実施され、現在は東京都渋谷区とも連携し、社会実装の準備が進んでいます。2025年度には50台を量産し、さらに歩行データを活用した見守りSaaS「Seeker Link」の開発が進行中です。これにより、福祉とテクノロジー、そしてまちづくりが交差する新しいインフラモデルが確立されるでしょう。

株式募集の詳細

FUNDINNOでの株式募集は、2024年6月4日から6月17日までの期間で行われます。目標額は1,000万円で、上限は8,000万円です。プロジェクトページには詳細が掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

FUNDINNOプロジェクトページ

代表者の思い

代表取締役の和田康宏は「視覚障がい者が『もう一度ひとりで歩きたい』という願いに対し、社会はどう支えているのか？」と問いかけます。『Seeker』はその願いに応える製品であり、資金調達を通じて量産や社会実装を迅速に進め、より多くの人々の移動の自由を実現したいと強調しました。私たちの目指すインクルージョンの実現に向けて、応援してくれる皆さまと共に壁を壊していきたいと語っています。