一橋大学とKDDI、ARISE analyticsが連携
国立大学法人一橋大学は、KDDI株式会社および株式会社ARISE analyticsと協力し、2025年4月から新設された「ソーシャル・データサイエンス学部」にてPBL(Project-Based Learning)演習を行います。この取り組みでは、KDDIが持つ位置情報データとARISEが提供するアナリティクス技術を活用し、社会課題を解決するための実践的な演習が予定されています。
位置情報データの活用
位置情報データは、スマートフォンや携帯電話の基地局を通じて収集されるもので、特定地域における人々の動きや傾向を把握するのに役立ちます。このデータを解析することで、観光や交通施策の立案はもちろん、自治体の危機管理や動態調査などの新たな可能性を秘めています。さらには、性別や年代といった属性情報を組み合わせることで、より詳細で効果的な施策を設計できます。
PBL演習の内容
このPBL演習は全13回を予定しており、参加学生たちはKDDIとARISEから派遣された講師の指導の下、実際のデータを用いてケーススタディを行う予定です。演習のテーマは「位置情報データ解析を用いた観光による地域共創への課題提言」で、以下のような内容が含まれます:
- - メッシュ単位で匿名化した位置情報データを使用
- - 性別や年齢といった属性データの分析
- - 基礎集計・可視化技術の学習
- - 教師あり学習を用いたデータ解析
- - 国勢調査データや不動産情報の活用
学生たちは、これらの演習を通じて、データサイエンスの実践的なスキルを身につけ、社会課題を解決する力を養うことを目指します。
企業連携の背景
一橋大学が新たに設けたソーシャル・データサイエンス学部において、企業や官庁が協力してPBL演習を実施するための募集があり、その結果としてKDDIとARISEが参加を決定しました。両社は、各自の専門知識を活かし、社会貢献活動の一環としてデータサイエンス人材の育成に尽力します。
一橋大学の取り組み
一橋大学のソーシャル・データサイエンス学部は、社会科学とデータサイエンスの融合をテーマにしており、現代社会の複雑な問題を解決できる人材を育成することを目的としています。カリキュラムは「ビジネス」「社会課題」「データサイエンス」の三つの領域を体系的に学ぶものです。このような教育環境が整備された中で、KDDIとARISEと連携することで、実践的なデータサイエンス教育がさらに強化されます。
参考情報
- - 一橋大学 ソーシャル・データサイエンス学部・研究科
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公式ウェブサイト
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公式ウェブサイト
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公式ウェブサイト
この取り組みは、今後のデータサイエンス人材育成において重要な役割を果たし、地域共創や社会課題解決に貢献する人材の輩出へと繋がることでしょう。