「世界食料デー」月間:日本と世界の食の問題を考える
毎年10月、国際的な「世界食料デー」が世界中で注目される中、日本でも「世界食料デー」月間が開催されます。この月間は、特定非営利活動法人アフリカ日本協議会と認定NPO法人ハンガー・フリー・ワールドが主導し、食の問題を解決するために多様な団体が連携する活動です。
日本の食料問題の現状
日本の食料自給率は38%(カロリーベース)に過ぎず、多くの食料を輸入に依存しています。これは日本だけでなく、気候変動による異常気象の影響で農作物に不作が生じるなど、世界中の食料問題と密接に関連しています。特にアフリカなどの途上国では、小規模農家が情報や技術不足の影響で、より深刻な状況に置かれています。
世界の食料問題は、環境、貧困、人権、経済などのさまざまな側面と関連しているため、日本国内だけの問題ではなく、国際的な視点からもアプローチが必要です。このような危機感を共有し、啓発するために「世界食料デー」月間が存在しています。
イベントとキャンペーンの実施
「世界食料デー」月間では、全国各地で多様なイベントやキャンペーンが開催されます。関連する団体が主催するイベントの情報は、特設サイトにて随時更新されています。また、過去のイベントレポートもお楽しみいただけます。
例えば、2025年のプレイベントとして開催された『「世界食料デー」月間2025プレイベント』では、日本人にとって身近な「タコ」をテーマにし、アフリカや世界の食料システムを解説しました。このような内容を通じて、食の問題を可視化し、参加者が考えるきっかけを提供しています。
SNSを通じた活動の拡大
さらに、10月16日の「世界食料デー」には、賛同する団体や企業が一斉にSNSで発信を行います。さまざまなメッセージが投稿されるため、参加者はお昼のランチタイムに、食に対する思いを再確認する機会を得ることができます。このような活動を通じて、食料問題をみんなで考える社会が広がることを目指しています。
未来に向けてのアプローチ
「世界食料デー」月間は、日本国内外での飢餓や食料問題に向き合い、解決に向けた具体的な行動が求められる期間です。2008年からこの取り組みが始まり、現在では多くのNGO・NPO、国際機関が協力し、自治体や企業も活動に参加するようになっています。環境問題や人権問題などと密接に関連する多様な課題の解決に向けて、団体間の連携が強化されているのも大きな特徴です。
私たち一人一人が、日常の中で食の問題を意識し、行動に移すことが、この月間を通じて可能になるでしょう。参加団体の情報やイベント内容については、特設サイトをぜひご覧ください。
お問い合わせ先:
認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4-8-13 山商ビル8階
TEL: 03-3261-4700