環境に優しいオフィスづくりへの挑戦
2021年9月、淺沼組名古屋支店のリニューアルが完了し、新たな環境配慮型ビル「GOOD CYCLE BUILDING」が誕生しました。このプロジェクトは、サステナブルな建築の可能性を追求し、健康的で快適な空間を築くことを目的としています。リニューアルブランド『ReQuality』の理念の下、建物の設計には、建築家の川島範久氏が携わり、既存の躯体を最大限に活かす方法で進められました。
建築の循環を試みるリニューアル
淺沼組は1892年に設立され、以来、総合建設業界での豊富な経験を積んできました。その中で、2021年4月にスタートした『ReQuality』では、リニューアルによる「人間にも地球にも良い循環の創出」を目指しています。淺沼組は、築30年を経た自社ビルのリニューアルを通じて、資源の有効活用と環境保全を両立させることに挑んでいます。
具体的には、約12トンの建設残土をアップサイクルした壁材や、吉野杉を用いた外装デザインなど、自然素材へのこだわりが見受けられます。さらに、既存の躯体を活用することで、新築に比べてCO2排出量を約85%も削減することに成功しました。これにより、環境に優しいビルの実現が可能となりました。
健康と快適さを追求した設計
このビルは、単に環境に配慮しているだけではなく、居住者の健康や快適性にも重点を置いています。米国の第三者機関による「WELL認証」を取得予定であり、これは居住空間の健康面に対する評価基準として国際的に認められています。特に、自然光や通風を意識した設計により、快適に過ごせる環境を提供しています。
また、淺沼組は大阪市立大学と共同で「建築空間が人間の健康に与える影響について」研究を行い、建物の設計において光や風、自然の素材がいかに居住者に良い影響を与えるかを探求しています。
サステナブルなオフィス活用の実践
リニューアル後の名古屋支店では、社員や関係者が手がけるワークショップも実施されており、建設残土を用いた土壁作りなどが行われています。この取り組みは、社員が自身の手で環境作りに関わることで、建物への愛着を深める目的があります。「長く使う、大切に使う、楽しく使う」の精神を大切にし、サーキュラーエコノミーにも寄与しようという姿勢が見て取れます。
未来を見据えた展開
淺沼組のリニューアルプロジェクトは、名古屋支店に留まらず、今後は病院や教育施設、公共施設などに展開する意向です。これにより、より広範に「人間にも地球にも良い循環」を広めることが期待されます。企業活動を通じて、未来の環境問題に取り組む姿勢が感じられるこのプロジェクトは、建設業界に新たな可能性を示しているのです。
プロジェクトの詳細
このNGOな取り組みの詳細情報は、公式ページやSNSで提供されています。リニューアルのコンセプトや進捗状況は、ぜひチェックしてみてください。公式ページは
こちら です。
施設概要
- - 名称: 淺沼組名古屋支店
- - 所在地: 愛知県名古屋市中村区名駅南3-3-44
- - アクセス: 名古屋駅からタクシーで約6分
- - 竣工: 2021年9月16日
- - 構造・規模: 鉄骨造・地下1階・地上8階
- - 延床面積: 2,779.64㎡
このプロジェクトは、持続可能な未来の建設に向けてのステップとなるでしょう。