日野市での星空観望会
2024年1月10日、東京都日野市の仲田小学校にて、ウクライナ出身のプラネタリウム解説員、オレナ・ゼムリヤチェンコ氏による星空観望会が開催されます。このイベントは、ロシアの侵攻を受けて避難しているウクライナの解説員が、地元の子どもたちに星空を通じて平和の大切さを伝えることを目的としています。
夜空への想い
この観望会では、オレナさんがウクライナの秋の星空を屋内で映し出し、その後、外に出て現地で見える月や惑星を望遠鏡で観察する予定です。この体験は、ウクライナの空と繋がる一環として行われ、参加者はただ美しい星空を眺めるだけでなく、ウクライナの現況についての理解を深める機会にもなります。
イベントの経緯
オレナさんは、ハルキウ科学館のプラネタリウムで解説員をしていたが、昨年、日本に避難し現在は足立区に住んでいます。その科学館は戦争による損傷が激しく、再オープンの目処が立っていない状態です。このような中、日野市での観望会は、星空が持つ希望の象徴として重要視されています。
日野市は、平和活動を支援する目的で補助金制度を設けており、今回のイベントもその一環として行われます。今回の観望会を通じて、家族や地域の交流が生まれ、平和の願いを新たにすることが期待されています。
申し込み方法
観望会への参加は事前申込制で、1組最大5人まで参加可能です。申し込みは2024年1月8日(水)まで受け付けており、メールや電話での申込み、さらにはGoogleフォームを通じた申し込みも可能です。
日野市のウクライナとの交流
日野市は、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機にウクライナのホストタウンとして交流を深めてきました。ロシアの侵攻が始まった際には早期に避難者の受け入れを表明し、延べ6人のウクライナ避難者を支援してきました。過去にはウクライナの音楽家によるコンサートやバレエ団の公演も行われ、地域住民とのつながりを強化しています。
人とのつながりを重要視
このイベントは、日野市に住むプラネタリウム解説員の田中真理さんがオレナさんと接点を持ち、平和の願いを星空観望会として形にしたものです。彼女は地域の天文愛好家から協力を得て様々な望遠鏡を用意し、年齢を問わず参加できるユニークな催しを企画しました。
オレナさんの通訳役はウクライナ人のヤンナ・ドゥブニコバさんが担当し、言葉の壁を超えた交流をサポートします。日野市では、このイベントが多様な人々のつながりを促進し、地域の中でウクライナとの結びつきを再認識する良い機会と考えています。
この星空観望会は、ただの天体観測にとどまらず、平和を願う多くの人々の意識を共鳴させ、国や文化を超えた温かい交流の場となることが目指されています。ぜひ、この特別な夜に参加し、ウクライナの星空を感じてみてください。