アスクル、ランサムウェア攻撃からの復旧に向けた取り組み報告
2025年10月、アスクル株式会社(東京江東区)は、発生したランサムウェア攻撃により影響を受けたシステム障害の復旧状況について、最新情報を公開しました。この攻撃は、同社サービスの停止という予期せぬ事態を引き起こし、多くの顧客に困難をもたらしましたが、同社は迅速な復旧に向けて取り組んでいます。
サービス復旧の基本方針
アスクルは、サービスの復旧に際して、最優先事項として顧客の業務継続を掲げています。特に業務向けサービスであるASKULについては、復旧作業が早急に進められています。これにより、Webサイトも強化されたセキュリティ対策が実施された後、再開されます。出荷も安定が確認され次第、段階的に拡大する方針です。
ASKULサービスの復旧計画
最新の進捗状況として、以下の内容が挙げられます。
- - 第1弾の拡大(11月10日開始): 一部顧客を対象にFAXでの注文受付を開始し、約230アイテムの出荷体制を整えました。
- - 第2弾の開始(11月12日開始): ソロエルアリーナWebサイトでの新規注文が再開され、医療機器や衛生材料など477アイテムを含む新たな注文方法が導入されました。
また、出荷拠点も新たに7つ追加され、全国規模での対応が可能となります。しかし、現在の出荷能力は従来の約1割から2割程度にとどまっています。
本格復旧の見通し
12月上旬以降には、ASKUL Webサイトからの通常の注文と、物流センターからの出荷が再開される見込みです。この復旧が実現すれば、通常の箱単位ではなく単品での注文も可能となり、商品の取り扱いが大幅に柔軟になります。
安全性の確認とサービス状況
さらに、他のサービスの復旧状況も次第に進展しています。特に、LOHACO(ロハコ)とパプリ印刷サービスについては、ASKULサービスの本格復旧が行われた後に再開される予定です。
ビズらくとSOLOELは、通常のサービスを提供中ですが、アスクル社が関与している出荷の再開時期は未定です。また、情報流出に関しても引き続き状況を監視し、必要に応じた対応が行われています。
顧客へのお詫びと今後の対応
アスクルは、顧客や関係者に対し、多大な迷惑をおかけしていることを謝罪するとともに、一日でも早い全面復旧を目指して努力していることを強調しています。進捗状況は随時報告されるとのことです。顧客対応には特別窓口が設けられ、平日9時から17時に受付が行われています。
この一連の対応は、顧客が困難な状況を乗り越える手助けをするために必要不可欠です。アスクルの復旧作業は、今後も注意深く見守っていく必要があります。