広島ガスがAIを活用したコールセンター業務の革新
広島ガス株式会社が、トゥモロー・ネットが開発したAIシステム「CAT.AI CX-Bot」をコールセンターのガス開閉栓受付業務に導入したことを発表しました。これは2025年5月から開始され、顧客サービスの向上および業務効率化を目的としています。
導入の背景
広島ガスのコールセンターでは、引っ越しシーズンにガス開閉栓に関連する問い合わせが急増します。特に3月から4月は、通常の月の約二倍にあたる8,000件から9,000件もの問い合わせが殺到。こうした繁忙期に対する対策が急務でした。このため、顧客サービスの質を向上させ、スタッフの負担を軽減するために、AIによる受付業務の自動化が検討されました。
導入の決め手
ガスの開閉栓手続きには、住所や氏名の正確な取得が不可欠です。CX-Botは、音声とテキストの両方で対応できるボイスボットとチャットボットの機能を有しています。これにより、音声でのやり取りが難しい場合はテキスト入力を活用することができ、特にカレンダー機能を通じて希望日の確認が可能になります。この操作性は、ユーザーにとってストレスを軽減し、精度の高い情報取得を実現する要因となりました。
導入時のポイント
CX-Botは多様なシナリオ設計が可能で、複雑な業務フローにも対応できます。たとえば、ガスの開閉栓に関して引っ越し先の住所が供給区域内か外かを自動で判断し、供給区域外の場合はオペレーターに転送するなど、適切な対応を実行します。このプロセスにより、確認や対応の手間が大幅に軽減され、自動化の実現性が向上します。
利用イメージ
1. ユーザーが電話をかける際、ショートメッセージにスムーズに移行できます。
2. 送信されたショートメッセージを開封した様子。
3. 重要事項説明を確認し、必要な情報を入力します。
4. ガスの開栓に必要な住所や使用者の情報をテキスト入力することで、誤認識を防ぎます。
「CAT.AI」について
「CAT.AI(Customer Agent of Tomorrow AI)」は、「ヒトとAIの豊かな未来をデザインする」というビジョンのもとに開発された企業向けAIコミュニケーションプラットフォームです。音声ボットとチャットボットを一体化した「CX-Bot」を核に、先進的な自然言語処理技術を活用し、ストレスのない対話体験を提供します。2025年7月には新たに「CAT.AI マルチAIエージェント」が登場予定で、様々な業務に対応可能な機能が追加されます。
トゥモロー・ネットについて
トゥモロー・ネットは、AIインフラ、プラットフォーム、アプリケーション、サービスを協調させ、新しい社会の創造を目指す企業です。豊富な導入実績を生かして、AI基盤の選定から最先端のソリューション提供までを一括で行います。それを通じて、社会のさまざまなニーズに応え、より良い未来を実現することを目指しています。
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