GMSの量産開始
2025-08-04 11:23:06

次世代炭素材料「GMS」の量産開始!24.5億円調達で革新へ

3DC、次世代炭素材料「GMS」の量産工場着工へ



株式会社3DCは、次世代炭素材料「Graphene MesoSponge®(GMS)」の量産工場の着工を発表しました。これに伴い、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けながら、シリーズAラウンドで合計24.5億円を調達しました。この資金により、GMSの生産体制が整い、リチウムイオン電池向けの機能性導電助剤としての提供が進むことが期待されています。

GMSの特性と応用


GMSは、優れた電子・イオン導電性、化学的・物理的耐久性を持つため、次世代電池の性能向上に寄与します。特に、リチウムイオン電池においては大幅な性能向上が見込まれています。3DCは、2022年の設立以来、東北大学の研究を基にしたこの新素材の商業化に向けて様々な取り組みを行ってきました。

2024年2月には、リチウムイオン電池向けの導電助剤グレードGMSの出荷を開始予定で、国内外の電池メーカーとの商用化に向けた性能評価や試験も進行中です。このストラテジーにより、潜在顧客からの需要が急増し、生産能力の拡大が急務となっています。

シリコン炭素複合負極への応用


GMSは、リチウムイオン電池向けの導電助剤としてだけでなく、シリコン炭素複合負極(Si/C)の足場材としても利用可能性が期待されています。自社でのラボスケールの検証では、従来の素材を超える特性を示しており、現在はパートナー企業と共に製品化に向けた開発を進めています。この新しい材料の需要は、特に航空モビリティなど多様化する電池アプリケーションの中で成熟していくと予測されています。

NEDO DTSU事業からの支援


また、3DCは内閣府による「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」にも採択されています。GMSを用いた電池製造工程の革新を目指すこのプログラムでは、スラリー製造プロセスの高度化を進めており、データ駆動型アプリケーションの開発にも取り組んでいます。これにより、効率的な生産体制の確立が期待されます。

2024年8月には量産工場の稼働を目指し、GMSの生産技術確立と商業化を進めるための体制を整えています。3DCのビジョンは「日本発の材料技術を、世界で初めて量産する」ことにあります。

今後の展望


本資金調達により、GMSの量産工場の建設や設備投資が進む中、3DCは電池材料の研究開発を強化し、海外パートナーシップを深めることを目指しています。2026年には量産工場が稼働を開始し、日本の電池産業における新しいスタンダードを作るべく走り続けます。

3DCは「化学と物理の力で世界に幸福を」というミッションのもと、環境に優しいカーボンニュートラル社会の実現に向けて取り組みを続けています。今後の展開に目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社3DC
住所
宮城県仙台市青葉区片平2-1-1国立大学法人東北大学 産学連携先端材料研究開発センター
電話番号
022-797-8073

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