特別展「建物公開2025」
2025-02-27 14:23:19

東京都庭園美術館で歴史を旅する特別展、「建物公開2025時を紡ぐ館」

特別展「建物公開2025時を紡ぐ館」



東京都庭園美術館では、2025年6月7日から8月24日まで特別展「建物公開2025時を紡ぐ館」を開催します。この展覧会は、1933年に朝香宮家の自邸として竣工した旧朝香宮邸に焦点を当て、建物の多様な歴史とアール・デコ様式の魅力を展示するものです。

旧朝香宮邸についての背景


旧朝香宮邸は、1920年代にフランス・パリでアール・デコデザインに触れた朝香宮夫妻によって、日本における最新の建築様式を採用して建設されました。当時は国内で最高峰の邸宅建築となり、改変は少なく、国の重要文化財にも指定されています。

開館以来、東京都庭園美術館はこの建物を利用した多様な展覧会を実施してきましたが、今回の「建物公開展」は特に特別で、旧朝香宮邸の歴史的変遷を探求します。具体的には、朝香宮家が過ごした14年間、吉田茂元首相の政務の場としての7年間、国賓を迎え入れた19年間、民間催事施設としての7年間など、さまざまな役割を果たしてきたこの館についての展示が行われます。

展示内容のハイライト


本展では、各時代に関連する貴重な作品や資料が展示され、訪れる人々は建物の歴史やその魅力に触れる機会を得ることができます。また、家具や調度品を使用した再現展示が行われ、3階のウインターガーデンも特別に公開されます。これにより、当時の邸宅空間をより身近に体験できることでしょう。

特に注目されるのは、当時の外交を扱った展示です。吉田茂元首相がこの邸宅を使用した際のエピソードや、サンフランシスコ講和会議での実際の資料が紹介され、外交の舞台裏を垣間見ることができます。また、母国を代表するための重要な会談がこの場で行われたことを、資料を通して把握することができるのです。

スペシャルイベントとプログラム


展覧会中には、さまざまな関連プログラムも用意されています。たとえば、サテライト展示「交わる建築旧公衆衛生院×旧朝香宮邸」では、近接する港区立郷土歴史館とのコラボレーション展示が行われ、建築の歴史とデザインの魅力が比較されます。

さらに、「さわ会」と名付けられたイベントでは、参加者が実際に建物の素材に触れることができる貴重な体験を提供し、各素材の質感や装飾をダイレクトに感じることができます。

加えて、特定の日には入館制限が設けられた「フラットデー」も開催。障害者や赤ちゃん連れの方が安心して来館できるよう、ゆったりとした環境が提供され、機会を共有できることでしょう。

まとめ


本展「建物公開2025時を紡ぐ館」は、東京都庭園美術館の魅力とその歴史的意義を再発見できる貴重な機会です。さまざまな時代を経て進化してきたこの歴史的建物が、どのように人々と共生してきたのかを、多角的に探求するチャンスをお見逃しなく。ぜひ、夏のお出かけの計画に加えて、旧朝香宮邸の美しさと深い歴史に触れてみてください。


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会社情報

会社名
公益財団法人東京都歴史文化財団
住所
東京都千代田区九段北4-1-28 九段ファーストプレイス8階
電話番号
03-6256-9967

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