脅威インテリジェンスプラットフォーム「KELA」が新たなAIエージェントを提供
株式会社東陽テクニカは、イスラエルのKELA Research and Strategy, Ltd.が開発した脅威インテリジェンスプラットフォーム「KELA」に基づいて、対話型AIエージェント「デジタルサイバーアナリスト」を6月4日に提供開始しました。これは、サイバーセキュリティの分野において、急速に進化する脅威に対応するための新しいアプローチを提供するものです。
サイバー攻撃の新たな脅威と対策の必要性
近年、AI技術の進化にともない、サイバー攻撃の手法も高度化しています。特に、悪意のあるアクターがAIを悪用し、企業や個人に対する攻撃を行うケースが増えています。そのため、サイバーセキュリティのための人材が不足している現状において、迅速かつ効果的な対策が求められています。
「デジタルサイバーアナリスト」は、その名の通り、AIアナリスト「ALEX」を活用して、SlackやMicrosoft Teams、メールなどの既存の業務ツールを通じて自然な会話形式でユーザーと対話します。これにより、専門のアナリストが行う業務を大幅にサポートすることが可能となり、彼らの処理能力や判断の精度を向上させる役割を果たします。
主な機能と特徴
「デジタルサイバーアナリスト」は、AIによるリアルタイムでの脅威インテリジェンスの収集及び分析が可能です。KELAが持つ独自の脅威データレイクに365日24時間アクセスし、ダークウェブや関連フォーラムの情報を常時監視。漏洩した認証情報やフィッシング行為の検出、脅威アクターの動向を追跡し、重要な情報をリアルタイムで報告します。
AIのアナリスト「ALEX」は、エンタープライズ及びマネージドセキュリティサービスプロバイダー(MSSP)向けに特化したモジュールを持っており、特定の組織のニーズに応じたカスタマイズが可能です。
このAIエージェントは、従来のアナリストと同様に日報の生成や問い合わせへのレスポンスなど、様々な業務を自動化し、効率化します。これにより、企業はサイバー攻撃に対する迅速な意思決定を行うことができ、セキュリティの強化に寄与することが期待されています。
KELAについて
KELAは、脅威データレイクを基盤に、サイバー犯罪による新たな脅威を自動的に収集・分析・監視し、警告するプラットフォームです。このシステムは複雑なサイバー犯罪の情報を整理し、企業が直面する潜在的な攻撃に対して適切な対策を講じる支援を行います。
まとめ
サイバーセキュリティがますます重要視される中、株式会社東陽テクニカが提供を開始した「デジタルサイバーアナリスト」は、その革新的なアプローチを通じて、企業のセキュリティ対策を強化する大きな助けとなるでしょう。人材不足が続く中で、AIによる効率化が求められる現在、今後の動向に注目です。この取り組みは、より安全で安定した社会の実現に向けた第一歩となるでしょう。