AIを活用した細胞製造の新たな品質管理システム「Cytometa」誕生
株式会社Quastella(本社:愛知県名古屋市)は、細胞製造の品質管理を革新するAIシステム「Cytometa」を展開し、最近、総額1.1億円の資金調達を実施しました。この資金調達は、愛知キャピタル株式会社およびepiST Ventures株式会社の二社からの引受けによるもので、今後の事業成長に向けた重要な一歩となります。
目利きからの脱却
これまでの細胞製造の現場では、熟練技術者による目視評価が主流でした。しかし、この方法には以下のような課題が存在しました:
- - 判断のばらつきや属人化による品質の不安定性
- - 技術の継承が難しく、生産体制の拡張が困難
- - 微細な異常や変化の検知が難しく、品質不良のリスクが高まる
このような問題を解決するため、QuastellaはAI画像解析ソフトウェア「Cytometa」の導入を進めています。このシステムは、製造工程における細胞の品質をデータに基づいて可視化し、定量評価を行います。これにより、属人的な判断から脱却することができます。
導入支援プログラム「PoCサポート」
Cytometaの導入をサポートする「PoCサポート」は、顕微鏡や撮影条件の設計から、AIモデルの構築、運用設計に至るまでを包括的に支援します。このプログラムはユーザーのニーズに応じたカスタマイズが可能で、効果的に細胞の品質管理を行えるように設計されています。
導入後の取り組み例
- - 撮影環境の整備:適切な顕微鏡や照明の設計
- - 画像解析・品質評価AIモデルの構築:現場に応じた最適な評価手法の提案
- - 運用設計の支援:工程に合わせた評価フローの構築と最適化
- - カスタマイズ導入:培養スケールやコストに応じたフレキシブルな設計
このようにして、Quastellaは商用生産に向けた技術移転の円滑化や生産性向上を実現し、より高品質な細胞製造を支持します。
育成される市場
Cytometaは、再生医療関連企業や細胞培養加工施設(CPC)、CDMOなどで既に導入されており、今後はアジア地域への展開も視野に入れています。これにより、細胞産業全体の品質管理が標準化され、効率化されることを目指しています。
投資家からの期待
愛知キャピタル株式会社の代表取締役井下克一氏は、Quastellaのサービスが細胞産業の発展に貢献すると期待を寄せています。さらに、epiST Venturesの上村崇氏は、Quastellaの提供するソリューションが細胞培養市場での革新を支えると確信しています。
今後の採用情報
Quastellaでは、さらなる事業拡大に向けて開発・営業・事業開発の人材を募集しています。興味のある方は、具体的な業務内容を知るために公式ウェブサイトをぜひ訪れてください。世界を生き生きさせる「細胞の品質管理」に挑戦し、未来に向けた新しいものづくりに貢献するチャンスです。
Quastellaは、ただの企業ではなく、世界の科学・産業、そして人々を活性化させることを使命としています。「Make it Alive!」を通じ、細胞を用いた新しい挑戦を支えていきたいと考えています。