日本の中華料理が生む新たな魅力を探る！『サライ』最新号特集

進化する日本の中華料理

文化・教養誌『サライ』の2025年3月号が、進化を続けるニッポンの中華料理を大特集。この号では、地域に根ざしたニッポンの「町中華」と、大陸そのままの風味を誇る「ガチ中華」とのせめぎ合いを深掘りしています。両者の魅力を徹底的に比較し、読者に新たな視点を提供します。

大特集：ガチ中華と町中華の魅力

最新号では、大陸の味をそのままに再現する「ガチ中華」と、各地域で独自に発展してきた「町中華」の2つのスタイルを対比し、様々な料理を紹介。特に「ガチ中華」として知られる名店が集結する池袋では、辛味と酸味が絶妙に絡み合う雲南省の薬膳料理や、豊かな味わいを誇る湖南省の料理が楽しめます。ガチ中華の聖地とも言える池袋で、100軒以上の店舗を訪れると、郷土料理の奥深さを再発見できます。

一方、日本で愛される町中華は、各地域の魅力が凝縮されています。京都の「京中華」や、横浜のサンマーメン、さらには熊本のタイピーエンなど、日本各地に広がる町中華の多様性は実に興味深いものです。これらの料理がどのように進化し、地域の文化と結びついているかを探ることができる特集となっています。

特別な一皿の素晴らしさ

特集の一環として、具体的な料理の紹介も行います。例えば、横浜の湖南料理店『湖南人家』の「湘西腊肉」は、燻製の豚肉と唐辛子を組み合わせた魅力的な一皿です。香ばしさと辛味が絶妙に調和し、一度食べると忘れられない味わいです。

また、熊本の『中国料理まるみ』では「青椒肉絲」が人気。均等に切った豚肉とピーマン、タケノコを強火で一気に炒めたこの料理は、甘辛い味付けが特徴的で、ご飯やビールとの相性も抜群です。

そして京都の『盛華亭』では「胡麻餃子」が味わえます。餡に加えられた炒り胡麻と清酒が風味を引き立て、もともとは常連客の裏メニューだった一品が、多くの人々に愛される料理へと進化しました。

「新書」がもたらす知的刺激

特集の後半では、知的好奇心を刺激する新書も取り上げます。生物学者や生命誌研究者が推薦する「今読むべき5冊」や、著者インタビューを通じて新書の魅力を掘り下げます。本特集で紹介される書籍を通じて、皆さんの知識と興味が広がることでしょう。

ハービー・山口のインタビュー

さらに、特別インタビューでは、著名な写真家ハービー・山口さんが登場します。彼は生きたロンドンの風景から、帰国後も市井の人々を撮影し続け、独自の視点で作品を生み出しています。ハービーさんの作品には、単なる美しさだけでなく、「生への憧れ」が表現されており、日々を懸命に積み重ねることの重要性についてのメッセージも感じられます。

今号の『サライ』は、食文化や文学、アートに興味がある方にとって、見逃せない一冊です。ぜひ手に取って、多彩な中華料理と知的な刺激をお楽しみください。