ChatGPT時代到来！税理士の未来とAI活用術｜会計事務所博覧会2023レポート

会計業界はデジタル化の波を受け、大きな変革期を迎えています。10周年を迎えた業界最大級のイベント「会計事務所博覧会2023」では、その変化の最前線を体感できるセミナーや展示が数多く開催されました。特に注目を集めたのが、「ChatGPT登場‼ 税理士の仕事は今後どうなる？」と題されたセミナーです。

今年のテーマは「やってきたデジタル変革の時代新たなビジョンを見つけよう！」。100名を超える参加者で会場は満席となり、ChatGPTをはじめとするAI技術への関心の高さが伺えました。参加者たちは熱心にメモを取りながら、講演に聞き入っていました。

セミナーでは、AI技術を活用した会計事務所の未来像が提示されました。具体的には、ChatGPTのようなAIを活用することで、税理士業務の効率化や新たなサービス創出の可能性が示唆されました。また、AIが税理士の業務を奪うという懸念に対しては、AIはあくまでツールであり、税理士の専門性をより高めるためのサポート役として活用すべきであるという意見が述べられました。

特に注目を集めたのは、スタートアップ税理士法人が開発したAIサポート機能『税金スッキリくん』です。同社の税理士、大堀氏によるデモンストレーションでは、『税金スッキリくん』の特徴である、自然な会話形式での情報収集、Prompt Engineeringによる正確な情報取得、そして「gpt-3.5-turbo」「gpt-4」搭載による高精度な回答などが紹介されました。

『税金スッキリくん』は、ChatGPTと同じ言語モデルを用いたチャットボット機能を備えています。会計、税務、起業に関する情報を、予備知識や事前準備なしに、PCやスマートフォンから手軽に収集できます。専門知識がなくても利用できるため、起業を考えている人にとって大きな助けとなるでしょう。

大堀氏は、『税金スッキリくん』が税理士の仕事を奪うものではないと強調しました。Web検索で得られるような専門性の低い情報を提供することで、税理士はより専門性の高い業務に集中できるようになると説明しています。

今後の『税金スッキリくん』の展開として、freee会計との連携、スマホアプリやデスクトップアプリ化、LINEやSlackなどとの連携、履歴機能の追加などが予定されています。さらに、銀行やクラウド会計との連携による経費精算支援なども構想されており、会計業務の効率化がさらに進むことが期待されます。ただし、これらの機能の中には、法的な規制により提供が難しいものもあるため、法律の専門家と相談しながら開発を進めていくとのことです。

スタートアップ税理士法人では、今後も会計事務所の成長と発展に貢献できるよう、さまざまな活動を継続していくとのこと。AI技術の活用は、会計業界の未来を大きく変える可能性を秘めています。このセミナーは、その未来を垣間見ることができた貴重な機会となりました。

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