物流業界の新たなステージへ
近年、日本の物流業界は数々の課題に直面しています。特に2024年問題として知られる労働時間規制への対応は、多くの企業にとって喫緊の課題です。そんな中、株式会社Hacobu(ハコブ)が提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth」と、i-PRO株式会社のAIカメラが連携することで、業務効率化の新たな道が開かれました。この取り組みは2025年6月から始まります。
物流現場の課題とは?
物流業界には依然として多くの問題が蔓延しています。トラックの到着時間が重なり、荷待ちの時間が長引くことや、バース(積荷の積み下ろしを行うための場所)の管理が属人化していることが大きな課題です。このため、運用にばらつきが生じ、荷役作業の進捗も把握しづらい状況が続いています。これらの課題に対し、MOVO Berthはトラックの予約受付を通じて、現場の負担を軽減してきました。
i-PROのAIカメラの特徴
AIカメラによる組織の見直しは、物流拠点の効率を大幅に向上させることが期待されています。i-PROが展開するAIカメラには、以下の特長があります。
1. 自動ナンバー認識
カメラに搭載されたナンバー認識アプリケーションは、車両ナンバーを自動的に読み取ることで、倉庫・ドライバーの双方にとって業務負担を大きく減らします。この情報はMOVO Berthに記録されるため、入退場の正確な時刻を即座に反映でき、手動での受付作業から解放されます。これにより、荷待ち時間の短縮や業務改善が図れます。
2. 低コストの導入
i-PROのAIカメラはサーバーやクラウドを必要とせず、カメラ内で画像解析を行うため導入コストが抑えられます。シンプルな構成ながら高機能を備えたこのシステムは、多くの企業にとって理想的なソリューションと言えるでしょう。
3. 録画映像の業務改善への活用
記録された荷役作業は、今後の業務改善に活用されます。映像分析を通じて問題点を明確にし、改善策を講じることが可能になるため、業務の効率化が期待されます。
4. 自動ゲート制御
AIカメラを用いることで、予約がある車両を自動で認識し、ゲートを開けることができます。これにより、車両のスムーズな入退場が実現し、荷待ち時間のさらなる短縮がなされます。
Hacobuとi-PROの未来
両社の連携は、ただの技術の導入に留まりません。物流の効率を改めて見直すことで、業界全体の生産性向上が期待されています。Hacobuはすでにトラック予約受付サービス「MOVO Berth」での成功を収めており、ここにi-PROの最先端技術が加わることでさらなる成長が見込まれます。
結論
今後の物流業界におけるi-PROとHacobuの取り組みは、高い期待が寄せられています。両社の連携によって、業務の効率化やコスト削減が進められるだけでなく、働き方改革の一助ともなるでしょう。物流という重要な分野で、人手不足や効率化の課題を共に乗り越え、未来の物流を切り開いていく試みに、多くの注目が集まります。