ispace、ミッション2の成功を報告
株式会社ispace(本社:東京都中央区)は、1月15日(水)午後3時11分、米国フロリダ州ケネディ宇宙センターより、SpaceX社のFalcon 9ロケットに搭載されたRESILIENCEランダーの打ち上げに成功しました。そして、同日午後4時44分にロケットからの分離も確認され、ミッション2の重要なマイルストーンであるSuccess 2を達成しました。
ミッション2の意義
ispaceは、月面に資源を開発するためのビジョンを掲げています。このミッションは、深宇宙への探査を進展させる新たなステップを意味し、彼らの提案するシスルナ経済圏の実現に向けた基盤を築くものです。代表取締役の袴田武史氏は、「RESILIENCEは今日、深宇宙に向けて旅立ちました」と語り、ミッションの意義を強調しました。
打ち上げの詳細
今回の打ち上げにより、ispaceは10段階のマイルストーンを設定しているミッション2の一環として、ペイロードの月面輸送の準備を進めています。各マイルストーンはしっかりとした基準に基づいて評価され、今後はその結果が次の開発に活かされていく予定です。詳細な進捗状況は随時公開される見込みです。
ミッション2でのペイロード
RESILIENCEランダーには、以下の6つのペイロードが搭載されています。
- - 高砂熱学工業が開発した月面用水電解装置
- - ユーグレナの自己完結型モジュール(食料生産実験用)
- - 台湾の国立中央大学が手がけた深宇宙放射線プローブ
- - バンダイナムコ研究所の「GOI 宇宙世紀憲章プレート」
- - ispace EUROPEが開発したマイクロローバー「TENACIOUS」
- - スウェーデンのアーティストによる赤い小さなムーンハウス
さらに、RESILIENCEランダーにはユネスコのメモリーディスクが搭載されており、人類の言語や文化遺産の保護も目指しています。
ispaceの今後の展望
ispaceは、2025年にミッション2、続いて2026年にはミッション3を、さらに2027年にはシリーズ3ランダーを用いたミッション6の実施を予定しています。これに向け、世界中の企業や教育機関からの需要に応じたペイロードサービスやデータサービスの提供を行う方針です。
株式会社ispaceは、月への高頻度で低コストな輸送サービスを提供することを目指し、民間企業が月でビジネスを行うための拠点となることを目指しています。日本、米国、欧州の拠点が協力し、グローバルな枠組みで宇宙開発を推進していく予定です。
まとめ
ispaceのミッション2の成功は、日本の宇宙産業にとって大きな前進といえるでしょう。新たな宇宙探査の時代が到来し、月面資源開発に向けた取り組みが加速することが期待されます。