アートとテクノロジーの融合—井村一登氏の巨大作品「bulbocodium」の展示
アートの世界に新たな息吹を吹き込む、井村一登氏の最新作「bulbocodium」が2026年の春に東京ミッドタウンで展示される。これは、株式会社ExtraBoldの技術協力のもと、カーボンリサイクル素材を用いて3Dプリントされた直径2.5mの大作だ。アートの可能性を追求するこのプロジェクトは、ただの美術展示ではない。現代社会におけるアートの重要性を再認識させるきっかけともなる。
「ART X JAPAN CONTEXT」とは?
「ART X JAPAN CONTEXT」は、日本のアートシーンを支援し、都市の空間に新たなアートを根付かせることを目的としたプロジェクトだ。経済産業省の支援のもと、アブストラクトエンジンが企画・運営を行い、アーティストたちの大規模な作品を通じて、観客に現代アートの新しい可能性を提案している。今年度は井村氏がその中心的な役割を果たし、ExtraBoldが技術面で後押しをしている。
作品「bulbocodium」の概要
「bulbocodium」は、2026年3月7日から8日にかけて展示され、入場は無料で事前の登録は不要だ。高さ2130.24mm、直径2547.19mm、重さは約70kgのこの作品は、ギリシャ神話に登場するナルキッソスをテーマにしている。観客にナルキッソスの視点を体験させるべく、身体を包み込むような構造を持つリング状のデザインが特徴だ。
制作過程におけるExtraBoldの役割
ExtraBoldは、作品制作の初期段階から関わり、素材選定、3Dスキャン、データ化など全工程において重要な技術協力を行った。FGF方式による3Dプリントを用い、カーボンリサイクル素材「CR LIMEX」を用いた持続可能なアート制作が実現した。この素材は、工場の排気ガス由来のCO₂と廃棄物を化学的に合成することで作られた、環境に優しいものだ。
環境意識とアートの共存
井村氏は、「今まで鏡をテーマにした作品を創作してきたが、今回のプロジェクトを通じて新しい表現に挑戦することができた」と述べている。人とアート、そして環境との関係を深く考察し、持続可能性を意識した作品を通じて観客を引き込む手法は、アートの新たな未来を示唆している。
ExtraBoldの代表、原雄司氏も「このプロジェクトが、新しい製造技術とアートの融合による持続可能なものづくりの一例となれば」と期待を寄せている。
まとめ
井村一登氏の「bulbocodium」は、アートが持つ力と技術の可能性を融合させた作品として、非常に興味深いプロジェクトである。展示では観客に新しい体験を提供し、アートの役割を再考させる機会になるだろう。次世代のアートシーンを想像させるこの展覧会に、多くの人々が足を運ぶことを期待したい。
詳しい展示情報や問い合わせは、ART X JAPAN CONTEXT事務局まで。連絡先は
[email protected]。