電池レスビーコン実証実験
2014-11-18 18:14:02
スパンションと大日本印刷、電池レスビーコンによる新しい屋内位置情報サービスを実証
スパンションと大日本印刷の新たな挑戦
スパンションと大日本印刷株式会社は、この度、先進のエネルギーハーベスティング技術を駆使した新しい屋内位置情報サービスの実証実験を開始しました。この実験では、スパンションが開発した電池不要のBluetooth対応ビーコンを使用し、O2O(Online to Offline)サービスを要所で展開することを目指しています。
エネルギーハーベスティングの利点
スパンションの提供するエネルギーハーベスティング用電源ICは、従来のバッテリーに依存せずに動作します。この技術により、環境に配慮したIoTデバイスの開発が可能になり、ビーコンは太陽光や振動からエネルギーを効率よく取得します。この電源ICは名刺サイズの太陽電池パネルと組み合わさることで、日常的な照明環境でも安定した動作を実現しています。これにより、ユーザーは手間なくビーコンを利用できる環境が整います。
実証実験の具体例
この実証実験の一環として、日本航空株式会社と協力して進めている「iBeaconプロジェクト」では、羽田空港の第1旅客ターミナルや全国の空港にビーコンを設置しています。これにより、アプリ「JAL Countdown」を通じて、運航状況や搭乗口、搭乗開始時刻などの最新情報を利用者に提供しています。実験は10月9日から開始され、今後ますます拡大していく予定です。
さらに、イオンモール株式会社とのコラボレーションでも、商業施設「イオンレイクタウン」の駐車場や施設入口付近に当ビーコン端末を設置し、専用アプリを使ってデジタルフロアガイドを提供する実証実験が計画されています。これにより、訪問者がスムーズに施設内を移動できるよう支援します。
多岐にわたる導入の可能性
大日本印刷が展開するiBeaconを活用した情報配信サービスは、スタンプラリーやデジタルクーポン、館内マップ情報、商品説明の配信など、さまざまな用途に共通して利用される見込みです。特に、ショッピングモールやテーマパーク、美術館などの大規模施設や観光地への導入が期待されています。しかし、ビーコン端末の保守・メンテナンスにかかる負担が事業者にとって課題となることも考えられます。
スパンションの未来へのビジョン
スパンションのアナログビジネス事業担当シニアバイスプレジデント、トム・スパークマンは、現行のiBeaconソリューションが多くバッテリーに依存していることに懸念を示しています。「年に一度はバッテリー交換が必要と言われる中、エネルギーハーベスティングソリューションの導入は、企業の維持管理コスト削減に寄与するでしょう」と語ります。加えて、挙げられたエネルギー源を活用することで、信頼性高い運用が実現されるとのことです。
今後もスパンションは、さまざまな企業と協力しながら、新しい革新的なIoTアプリケーションの創出に寄与していくことを目指します。
展示会情報
スパンションは、2023年11月19日から21日まで、パシフィコ横浜で開催予定のET展に出展し、エネルギーハーベスティング技術のデモを行います。ブース番号はE-04です。
この新たな技術が、今後の商業施設や公共スペースにどう活用されていくのか、大きな期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
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Spansion
- 住所
- 神奈川県川崎市中原区新丸子東三丁目1200番地KDX武蔵小杉ビル
- 電話番号
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