大阪・関西万博で促進される子どもたちの希望と尊厳を描いた写真展

大阪・関西万博で開催の特別写真展

2025年の大阪・関西万博で、国連人道問題調整事務所（OCHA）が主催し、株式会社公文教育研究会（KUMON）が協賛する写真展「One Day, I Will（おとなになったら）」が開催されます。この展示は、フランスのドキュメンタリー写真家ヴァンサン・トレモー氏によるもので、2025年7月2日から7月10日まで、国連パビリオン内で行われる予定です。ここでは、子どもたちが表現する夢と人間の尊厳が焦点となっており、写真展を通じて多くの人々に感動を与えることでしょう。

1. 夢を表現する子どもたちの力

ヴァンサン・トレモー氏は、2014年以来、20か国以上で人道的危機に直面した子どもたちの夢を記録し続けています。「One Day, I Will」というプロジェクトでは、子どもたちが自らの未来の姿を、コストをかけず身近にあるものを使って表現します。これらの写真には、彼らの希望と同様に、彼らを形成する環境が映し出されています。

このプロジェクトは、OCHAによる支援の下、国際的な理解と共感を広めるためのものです。また、子どもたちが夢を描く場を提供することで、紛争や災害といった逆境の中でも、それぞれの尊厳を大切にすることを強調しています。その背景には、想像力を引き出し教育の重要性を訴える意義があります。

2. 地域の子どもたちと共に

特に注目される点は、2025年の万博に合わせて、2024年の能登半島地震で影響を受けた石川県の子どもたちのポートレートを展示することです。トレモー氏は、2025年初めにKUMONの支援を受けて能登半島を訪れ、地元の子どもたちと撮影を行いました。仮設の生活環境や震災の影響を受けた日常の中でも、子どもたちは力強い未来を描いています。

撮影の中で、消防士やアイスクリーム屋、大工などになりたいと語る子どもたちの姿があります。特に、ある女の子が「初の女性消防士になりたい」と願う姿や、自宅が壊れた中でも「安全でカラフルな家を再建する」と誓った子どもたちの言葉が心を打ちます。これらのポートレートは、彼らの立ち直る力やインスピレーション、未来への希望を鮮やかに表現しています。

3. 希望のシンボルとしての教育

OCHAのメッセージには、日常が崩壊しても学び続ける子どもたちの姿が希望の象徴であると強調されています。国連事務次長のトム・フレッチャー氏は「教育こそが希望を生む最大の力である」と述べ、教育の重要性を改めて訴えています。

またKUMONでは「教育を通じて子どもたちの可能性を育む」という理念のもと、この写真展への協力を誇りに思っています。教育は学問だけでなく、自己信頼や想像力を育むことでもあるとの考えを示しています。