約2500名の子どもの声を反映したメディア環境の提案
一般社団法人Everybeingは、子どもの権利を基盤にした新しいメディア環境を模索するために、全国の18歳以下の子ども約2500名を対象とした調査を実施しました。今回の調査結果は、子どもたちのメディア利用に関する実態を明らかにし、権利を尊重した情報発信の重要性を浮き彫りにしています。
調査の背景
デジタル技術の進化は、子どもの学びや表現の場を広げる一方で、SNSによるトラブルや情報の偏りといった新たなリスクも生んでいます。このような環境では、管理や自己責任の視点が中心になりがちですが、Everybeingは子どもたちを保護対象と見るのではなく、権利の主体として捉え、その声を尊重することが必要だと考えています。
調査結果のキーポイント
調査では、メディアにおけるルールの決定方法が子どもたちの生活満足度や自己効力感に直接影響を与えていることが確認されました。特に、「保護者とよく話し合ってルールを決める」子どもたちは、生活満足度(84%)と自己効力感(77.4%)が他のグループよりも高かったのです。逆に、保護者が一方的に決定する層では満足度が低下しており、「どう決めるか」というプロセスの重要性が示唆されています。
また、約半数の子どもがメディアの情報に対するバイアスを自覚していることも注目される点です。「嘘のニュースが本当のことのように受け入れられている」と感じている子どもは48.4%、差別的な情報への違和感を持つ子どもも多く、彼らが情報を批判的に見ていることが伺えます。
メディア利用とこどもの心理
休日にメディアを6時間以上使う子どもたちは「楽しさ」や「安心感」を感じている一方で、時間に追われる感覚や嫌な気持ちも抱えているというデータも得られています。つまり、メディアの長時間利用は楽しさと心理的な負担の両面を持っていることがわかります。
子どもと大人の対話
Everybeingは定量調査に加え、子どもとメディア関係者が対等に意見を交換する4回の連続勉強会を開催しました。この場では、子どもたちが「大人の都合で価値観を押し付けるのではなく、自分たちの声が尊重される情報環境であってほしい」との切実な願いを述べており、メディア関係者も「一方的な伝達からともにつくるメディアへの転換」を強く感じていました。
今後の展望
Everybeingは、子どもたちの声を反映させた「メディアの情報発信ガイドライン」の作成を計画しています。これにより、デジタル環境の形成において、子どもも一緒に考え、参加するメディア環境を目指します。そして、今後も子どもたちの声を大切にし、その権利とウェルビーイングを尊重した社会の形成を目指していきます。
参考資料
全体的な活動や調査結果については、Everybeingが発行した2025年度報告書でご確認いただけます。メディアを通じて発信される情報が子どもの権利を尊重し、ウェルビーイングを促進するものであるべきという理念に沿って、これからも活動を続けてまいります。