AI活用で進化するIR業務の新たなフロンティアとは?
2025年9月、Straker Japan株式会社と株式会社イグアスは、「SwiftBridge AI」をテーマにしたオンラインセミナーを開催しました。本セミナーでは、企業の基幹業務におけるAI活用の現状と今後の可能性について、参加企業のIR関連部門の専門家たちが集いました。特に注目されたのは、ビジネスのためのAI活用を提唱する日本アイ・ビー・エム株式会社のリーダー陣との対談です。
セミナーの目的
今回のセミナーの目的は、AIを活用した情報開示業務の省力化と、情報開示範囲の拡大を同時に実現することでした。特に、海外投資家に向けた情報発信の重要性が増す中、多くの企業が「短納期での対応」や「良質な翻訳リソースの確保」といった課題に直面しています。このセミナーでは、これらの課題に対する具体的なソリューションが提示されました。
AI導入の考え方
セッションでは、AIを効果的に業務に取り入れるためには、まず発信内容の再考が必要であると強調されました。
特にIR活動においては、企業が発信すべき情報を外部の視点から見直し、最も必要とされる情報を見極めることが重要です。この意識の転換によって、人間の作業量による限界を打破し、より効果的で意味のある情報発信を行うことが可能になるのです。
また、AIを活用する際には「ヒューマン・イン・ザ・ループ」の思想が必要不可欠であると述べられました。人間とAIが協力することで、AIはより賢く、そして人間らしい反応を持つようになります。特にIRのように人間の感情や信頼が重要視される分野では、この考え方が特に価値を生むことが期待されています。
SwiftBridge AIの活用
Strakerとイグアスが提供するSwiftBridge AIは、日本の開示情報特有の表現や翻訳ポイントを学習した特化型カスタムAIモデル「Tiri」を活用しています。これにより、迅速かつ高品質な情報翻訳が実現されており、セミナーではデモンストレーションを通じてその使いやすさが体感されました。参加者の75%が「大変満足した」と答えたことからも、その効果は高く評価されています。
参加方法と今後の展望
今回のセミナーに関心を寄せる企業からの申し込みが多数あったため、アーカイブ動画も提供されることになりました。IR関連部門の担当者にとって、AIによる業務効率化はもはや選択肢ではなく、必要不可欠な要素となってきています。
このセミナーを通じて、企業のIR業務が今後どのように進化していくのか、その行方が非常に楽しみです。Straker Japanの代表取締役グラント・ストレイカー氏やイグアスの矢花達也氏が目指す未来像は、AIを活用した新しいIRのかたちを提供することです。
このように、AIの活用がIR業務の新たな可能性を切り開く中、多くの企業がこの流れに乗ることが求められています。今後もこの分野の進展に注目が集まります。