JR東日本環境アクセスは、清掃業務を担うJR東日本グループの企業だ。同社は、社員の健康増進とエンゲージメント向上を目指し、心身機能測定アプリ「AYUMI Scan」を東京事業所に試験導入することを発表した。この取り組みは、8月末まで実施され、社員の労災リスクの改善、健康増進、さらには働くことへの意欲向上、企業イメージの向上といった多角的な効果を検証する。
「AYUMI Scan」は、スマートフォンやタブレットで簡単に自身の心身リスクを測定できるシステムだ。わずか3分間の測定で、転倒や疲労といったリスクを可視化し、個別の健康増進アドバイスを提供する。サービスは、ビルメンテナンス業やマンション管理業、飲食業など、労働環境におけるリスクが高い業種に特化して展開されている。
今回の試験導入は、JR東日本スタートアップが主催する「STARTUP PITCH」イベントがきっかけとなった。同イベントで、JR東日本環境アクセスは、社員の年齢構成や離職率の課題を共有し、ソリューションを募集した。その結果、AYUMI BIONICSを含む3社が採択され、連携を進めている。
「AYUMI Scan」は、従来の労災予防や健康増進に加え、離職防止やエンゲージメント向上にも効果が期待されている。試験導入を通じて、社員の健康とエンゲージメントを向上させ、人手不足解消や離職防止につながる革新的なソリューションを提供していくことを目指している。
JR東日本環境アクセスは、JR東日本グループの100%子会社であり、駅ビルやオフィスビル、ホテルなどの清掃、設備管理、警備保安などを手がけている。また、駅や列車の清掃、廃棄物収集運搬・リサイクルといった資源循環事業にも力を入れている。
一方、AYUMI BIONICSは、慶應大学発のスタートアップ企業で、心身機能測定システムの開発・販売を行っている。測定データを用いて、企業の健康経営と人財活用のDX化を推進している。