キヤノン、テラヘルツ技術で受賞
2024-07-04 14:12:09

キヤノン、小型テラヘルツデバイス論文がIEEE MTT-Sで最優秀論文賞を受賞!次世代通信6G実現に期待

キヤノンは、マイクロ波分野において世界的な権威を持つIEEE MTT-S(米国電気電子学会マイクロ波理論技術専門部会)が発行するテラヘルツ波専門誌『IEEE Transactions on Terahertz Science and Technology』において、日本企業として初めて最優秀論文賞(Best Paper Award)を受賞しました。

受賞対象となったのは、2022年に掲載されたキヤノンの小型テラヘルツデバイスに関する論文です。この論文は、従来方式と比べて約1000分の1の小型化を実現しながら、テラヘルツ波をより強く、狙った方向により遠くまで送ることができるデバイスの開発について詳しく解説しています。

テラヘルツ波は、電波と光の中間的な周波数を持つ電磁波で、X線と異なり人体に影響を与えることなく物体を透過させることができるため、セキュリティ用途や次世代通信方式「6G」の実現に向けた活用が期待されています。

キヤノンは、今回の受賞を励みに、今後も社会の変革と発展に貢献する技術開発を進めていくとしています。

小型テラヘルツデバイスとは?



キヤノンが開発した小型テラヘルツデバイスは、従来方式と比べて大幅な小型化を実現した点が大きな特徴です。従来のテラヘルツデバイスは、逓倍器や変換レンズ、アンテナなど複数の部品を組み合わせて構成されており、サイズが大きく、設置場所や用途が制限されるという課題がありました。

キヤノンの小型テラヘルツデバイスは、これらの部品を一体化することで、大幅な小型化を実現しています。これにより、設置場所や用途の制限が少なくなり、様々な分野での活用が期待されます。

テラヘルツ技術の将来性



テラヘルツ技術は、セキュリティ、医療、通信など幅広い分野で活用が期待されています。

セキュリティ: テラヘルツ波は、物体を透過して内部構造を画像化することができるため、空港や駅などのセキュリティ検査に活用が期待されています。
医療: テラヘルツ波は、細胞や組織の内部構造を画像化することができるため、癌の早期発見や診断に役立つと考えられています。
* 通信: テラヘルツ波は、従来の電波よりも高速で大量のデータを伝送することができるため、次世代通信方式「6G」の実現に不可欠な技術と言われています。

キヤノンは、今後もテラヘルツ技術の研究開発を進め、社会に貢献していくことを目指しています。


画像1

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。