水上太陽光フロートの革新
2021-12-09 11:57:45

AI活用の水上太陽光発電フロート、設計を約5ヶ月で実現

水上太陽光発電の未来を切り拓く新技術



近年、再生可能エネルギーとしての太陽光発電は急速に普及しており、中でも水上での太陽光発電への関心が高まっています。この程、デザインスタジオ「Triple Bottom Line」が、AI技術を駆使した水上太陽光発電用フロートの設計に成功しました。

水上太陽光発電のメリット


水上太陽光発電は、湖や貯水池などの水上スペースを利用することで、日照を遮る障害物が少なく、冷却効果で陸上の太陽光発電よりも高い発電効率が期待されています。こうした背景から、国内外で水上太陽光発電機器の採用は進んでおり、特にカーボンニュートラルの観点から注目されています。

新型フロートプロジェクトの挑戦


Triple Bottom Lineは、コスト削減や環境影響の低減といった課題に取り組み、新型水上太陽光フロートの開発を進めています。今回のプロジェクトでは、「製造コスト削減」「組み立ての合理化」「環境影響低減による安定性向上」という3つの主な課題に挑戦しました。

AI・機械学習による設計の革新


ジェネレーティブデザインの手法を取り入れ、わずか5ヶ月で500を超えるデザイン案の検討と解析を行いました。この技術により、設計期間が大幅に短縮され、わずか5名のメンバーで高い性能を持つフロートの設計が可能となりました。これは従来の試作プロセスに比べ、時間とコストの両方を削減する革新的なアプローチです。

安定性と強度を両立させた構造設計


新型フロートは従来品と比べて構造強度を2倍に設定し、「三胴船」構造を採用することで、水上の動揺を抑える安定した発電を可能にしています。また、内部を中空構造にすることで、浸水が発生しても水没を防ぐ機能が追加されました。さらには、製造コストは従来品と同等に抑えることに成功しており、これによって施工の合理化にも寄与しています。

進化した製造プロセス


この新型フロートは、ブロー成形による製造方法を採用しています。特に、喫水線上に分割面を設置することで、構造上の強さが求められる部位の壁厚を適切に調整しています。さらに、CAE解析により、特に強度が必要とされる部位へのリブ構造を施すことで、ストレスを分散させる設計がなされています。

企業のビジョン


Triple Bottom Lineは、AIを活用したデザイン手法を駆使し、持続可能な未来に向けたプロダクト製作や研究開発を行っています。これにより、再生可能エネルギーの普及に貢献し、クリーンエネルギーの社会的進展にも寄与しています。

新型水上太陽光発電フロートは、エネルギー自給率の向上や環境負荷の低減に関する新たな可能性を提示しています。これからの水上太陽光発電の発展が期待されます。

会社情報

会社名
合同会社 Triple Bottom Line
住所
東京都杉並区高井戸西2-9-4Ark House TD 201
電話番号

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