ストラタシス3Dプリンターの新材料が登場
丸紅情報システムズ株式会社(MSYS)は、ストラタシス社が製造するDLP方式の3DプリンターOriginシリーズ用に、新たに2種類の材料『P3™ Silicone 25A』および『Loctite 3D IND3380™ ESD』の取扱いを開始すると発表しました。これらの新しい材料は、各業界にわたる応用を視野に入れて開発されており、その特性も注目です。
Silicone 25Aの特長
まず、Silicone 25Aですが、Originプラットフォームにおいて初めて利用可能な専用国産シリコーン材料となります。この材料は、ショア硬度が25Aに設定されており、引裂き強度は16kN/m、破断伸びは驚異の672%を実現しています。また、耐熱性も150℃の評価をクリアし、生態適合性や難燃性といったさまざまな認証を受けています。このような特性から、幅広い産業にマッチする製品を生み出す可能性を秘めています。特に医療機器や自動車部品など、要求される性能が厳しい分野での活躍が期待されます。
IND3380 ESDの特長
続いて、IND3380 ESDについてですが、Originプラットフォーム上で初めて静電気放電対策に特化した樹脂素材となります。この材料は、IEC(DIN EN)に準拠した電気特性を持つ一方で、ASTMに準拠した耐薬品性も併せて備えています。さらに、引張弾性率は2,800Mpaで、耐熱特性も190℃と優れています。このことから、特に電子機器類の製品や製造治具、固定具などの用途に最適です。電子機器の製造現場においては、静電気によるトラブルが大きな問題であるため、可搬性に富んだその特性は強い味方となるでしょう。
丸紅I-DIGIOグループの信頼性
MSYSは、1992年からストラタシス社の正規販売代理店としての地位を確立し、30年以上にわたり高品質な製品を提供してきました。3Dプリンター本体の販売だけでなく、造形サービスやレンタルサービスも行っており、顧客のニーズに柔軟に対応しています。Originシリーズの新材料取り扱い開始は2025年11月1日を予定しており、多くの企業からの問い合わせが期待されます。
対応機種と製品情報
新材料は、ストラタシス3DプリンターのOrigin OneおよびOrigin Twoに対応しています。製品情報については、〔公式サイト〕(https://www.marubeni-sys.com/3dprinter/products/material/origin_one/)から詳細を確認できます。
ストラタシスの業界的意義
ストラタシス社は、3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)の技術で、世界的にリーダー的な地位を占めています。30年以上の間、同社の製品は、製品開発期間の短縮やコスト削減、工具コストの解消、さらには製品の品質向上に寄与してきました。このように、ストラタシス社の技術は航空宇宙、車載、ヘルスケア、教育など多岐にわたる業界で利用され、プロトタイプや治工具、生産部品の製造において革新をもたらしています。
今後、Silicone 25AとIND3380 ESDがどのようにさまざまな産業において活躍するか、その動向に注目です。これからもMSYSは、顧客の要望に応じた製品提案とサービスを展開していくことで、さらなる成長を目指しています。