児童養護施設の未来を考えるオンラインセミナー開催
教育事業を展開するヒューマンアカデミー株式会社が、児童養護施設に関するオンラインセミナーを開催します。このセミナーでは、児童養護施設「救世軍機恵子寮」の施設長である高田祐介氏と、ヒューマンアカデミーの保育士講座の監修を行う橋本圭介氏が対談形式で子どもたちのリアルな声を紹介します。
セミナーの目的と背景
児童養護施設は、家庭の事情から生活できない子どもたちを支援するための施設です。全国には約600の施設が存在し、約42,000人の子どもたちがそこで生活しています。しかし、残念ながら多くの課題も抱えています。特に、施設の老朽化や職員不足、さらには社会的な偏見など、サポートが必要な子どもたちにはまだまだ十分な支援が行き届いていないのが現実です。
最近では、児童虐待の相談件数が高水準であることも大きな問題になっています。2022年の調査によると、児童相談所には219,170件もの虐待相談が寄せられています。これらの虐待は、子どもたちの心と身体に深刻なダメージを与え、彼らの将来にも影響を及ぼします。そのため、児童養護施設に入所する子どもたちの数も徐々に増加しているのです。
多様な支援の必要性
児童養護施設に住む子どもたちの約59%が、専門的な家庭環境での養育が望ましいとされており、最近では小規模住居型養育や里親制度の推進が求められています。大規模な施設では、各子どもに対する細やかなケアが難しく、地域に分散した小規模な施設の方がより家庭的な環境を提供することができるとされています。こうした状況下では、多くの支援が今まで以上に必要とされています。
職員の専門性とその不足
児童養護施設では、職員を適正に配置するための基準が設けられていますが、実際には満たされていないところも多く見受けられます。特に夜間や休日のシフト業務があるために、職員一人あたりの負担が大きくなっています。また、虐待を受けた子どもや発達に課題を持つ子どもへの専門的な支援が求められる中で、職員のスキルや知識の不足が鳥瞰する課題となっています。
セミナー内容の詳細
このセミナーは、児童養護施設で暮らす子どもたちの声を集めた作文集「わがままは言わない」を題材に、子どもたちが抱える様々な課題について深く掘り下げる機会です。高田祐介氏は、自身の経験を元に今後必要とされる施設職員の姿についても語ります。参加することで、これから子どもたちに関わりを持つ職業を目指す人々や、保育士や教師などの職業に従事している方々、そして保護者の皆さんにも貴重な情報を得ることができるでしょう。
セミナー詳細
- - 日時: 2024年3月19日(水)19:30~21:00予定
- - 実施方法: Zoomによるオンラインセミナー
- - 参加費: 無料
- - お申し込み: 申し込みフォーム
このセミナーを通じて、より良い社会的養護の実現に向けた一歩を踏み出しましょう。