HIOKIの新電流プローブ「CT6704」「CT6705」について
日置電機株式会社(HIOKI)は、2026年6月18日に新たに高周波・大電流測定に特化した電流プローブ「CT6704」と「CT6705」を発表しました。この製品は、特にパワーエレクトロニクス、モビリティ、産業機器、データセンター関連機器の研究開発や評価市場に向けて設計されています。
製品の背景
最近の電気自動車、再生可能エネルギー、データセンター向け電源などの分野では、電力変換機器の効率を向上させるために、高周波化や小型化が求められています。これに応じて、SiC(シリコンカーバイド)やGaN(ガリウムナイトライド)を用いたインバーターやDC/DCコンバーターの需要が高まっています。これらの機器を開発する現場では、測定時の急激な電流変化やノイズを正確に捉えることが極めて重要です。
特に、高周波・大電流領域では、電流プローブ自身の温度上昇や誘導加熱が測定精度に影響を与える課題があります。長時間にわたる観測や厳しい条件下での安定性が求められる中、HIOKIはこれらの技術的課題に立ち向かう製品を開発しました。
新プローブの特長
1. 高い温度安定性
「CT6704」と「CT6705」は、フラックスゲート方式を採用することで、プローブ自身の発熱による影響を抑制し、長時間の測定でも安定したデータを提供します。これにより、さまざまな評価環境において信頼性の高い計測が可能です。
2. 安定的な測定性能
新設計のセンサーコアが誘導加熱を抑制し、厳しい測定条件下でも安定した結果を収めることができます。特に、波形観測において高周波と大電流の組み合わせが最適化されています。
3. 広帯域に対応
CT6704はDC〜30MHz、CT6705はDC〜15MHzの広範囲の帯域で電流を観測することができ、具体的にはSiC/GaNインバーターやモーター駆動回路の急激な電流変化をサポートします。
4. 使いやすさ
BNCインターフェースを採用しており、さまざまなオシロスコープやHIOKI製メモリハイコーダと簡単に接続できます。このため、既存の測定環境に簡単に導入でき、操作性の向上が図られています。
主な用途
本プローブは以下の用途での使用が期待されます。
- - SiC/GaNインバーターの電流波形観測
- - ダブルパルス試験におけるスイッチング電流の測定
- - DC/DCコンバーター、AC/DC電源の過渡応答評価
- - モーター・インバーター開発でのスイッチング電流測定
- - 高周波電源及び誘導加熱装置の評価
- - バッテリーバックアップユニットの高速電流過渡観測
価格と製品情報
- - CT6704: DC〜30 MHz、定格電流200 A、価格: 350,000円(税込385,000円)
- - CT6705: DC〜15 MHz、定格電流500 A、価格: 450,000円(税込495,000円)
会社概要
日置電機株式会社は、設計から生産、販売まで一貫した製品を提供する計測器メーカーです。同社は1935年に設立以来、「測る」ことを通じて社会課題の解決に貢献し続けています。公式ウェブサイトもぜひご確認ください。
HIOKI公式サイト
本製品群を通じて、HIOKIは電動化、再生可能エネルギー、そしてデータセンターの分野での測定技術のリーダーシップをさらに強化していくことでしょう。