ワークマン、機能格付けを開始
ワークマンは、業界の中でリーダーシップを発揮する存在として、その製品の機能性をより分かりやすく消費者に伝えるための「機能格付け制度」を導入します。この取り組みは、特に秋冬物から自社のプライベートブランド製品に適用され、耐雨度、防寒度、ストレッチ度、美脚度の4つの指標に基づいて、製品の機能を3〜5段階で評価します。
消費者の声に応える
消費者から寄せられた声によると、ワークマンの製品に表示されている機能性が「分かりにくい」という意見が多数ありました。この背景には、単なる数字では具体的なイメージが湧きにくいという課題があります。そこで、消費者が直感的に機能性を理解できるような表示にすることが求められていました。
今回の格付け制度の導入により、消費者が自分のニーズにピッタリ合った製品を選びやすくなることが期待されます。例えば、豪雨用の耐雨製品を2着購入するようなシーンが具体的にイメージできるようになるのです。
格付け基準の設定と業界標準化
今後、ワークマンはこの機能格付け基準を他社と共有し、業界標準の確立を目指します。これにより、消費者は商品選びの際に何を基準に判断すれば良いか、明確な指針を得ることができます。すでに、約260種類のピクトグラムが製品タグに付けられているものの、各機能のレベルについては明確な基準が不足していました。
格付けを導入する4つのポイントは以下の通りです。
- - 耐雨度: 小雨から本降り、豪雨に耐えることができるレベル
- - 防寒度: 温度(摂氏5度、マイナス5度、マイナス15度など)ごとに評価
- - ストレッチ度: どの程度の伸びが可能かで評価
- - 美脚度: 体型をカバーするバランスの良さで格付け
さらに、来シーズンからは「冷感度」や「UVカット度」の評価も加わる予定です。
新製品発表会とSNS戦略
ワークマンは、2024年秋冬物の新製品発表会を8月26日(月)に東京で開催します。このイベントにおいて、機能格付けがどのように表示されるのか、また新しいトレンドとして注目されている製品の数々を一般消費者に向けて発表します。また、約500人のインフルエンサーが無償で参加し、彼らのフォロワー数は合計3600万人にものぼります。SNSでの発信が期待され、機能格付けの認知度は格段に向上するでしょう。
今後の展望
今後、ワークマンでは段階的にこの機能格付け制度を拡大していく計画です。第一段階では、展示会を通じて格付けを公開し、消費者からの意見を反映させます。続いて、製品タグに格付け表示を行い、最終的には製品名にも格付けが明記されるようになります。これにより、消費者が一目で機能性を確認できる仕組みを整備していきます。
ワークマンの社是である「声のする方に、進化する」に基づき、消費者のニーズを反映した進化を目指します。1年ごとの生産計画に基づき、今後2年間は格付け制度の確立に努め、3年後には業界における標準化を達成する見込みです。