夏季休暇を利用したIT改善の実態調査から見える企業の課題とは
株式会社SmartHR(本社:東京都港区)が実施した最新の調査によると、情報システム部門の91.8%の担当者が「夏季休暇の期間は、大型案件やIT改善を進める好機」と捉えていますが、実際には多くの難題が彼らの前に立ちはだかることが明らかになりました。
調査の背景と目的
この調査は、従業員100名以上の企業で情報システム関連業務に従事する219名を対象に行われました。調査の目的は、夏季休暇における業務負荷と情シスの役割についての理解を深めることです。
情シスの業務環境
デジタルシフトやセキュリティ強化が求められる今、情シスには企業の成長を支える戦略的な役割が期待されています。ところが、調査からは、臨時の業務や日常的な運営業務が業務時間を圧迫し、焦点を当てるべき改善業務が後回しにされる実態が見えてきました。実に54.9%の担当者が、大型案件やIT改善を計画通りには進められなかったと回答しています。
特に、定型的な運用業務が業務時間の60%以上を占めるグループでは、66.1%が計画的に進められなかったと答えており、定型業務の多さがIT改善を進める上での大きな壁となっていることが浮き彫りになりました。
業務負荷の要因
調査結果では、IT改善を妨げる最も大きな要因として「予期せぬ障害・トラブルへの突発対応」が67.9%と高い割合を占めています。休暇中の応対が最優先され、従来の業務改善が二の次にされる現状が映し出されています。
さらに、アカウント発行や問い合わせ対応といった定型的なノンコア業務に時間が取られ、改革のための時間を確保することが困難になっています。
本来取り組みたい業務
調査では、情シス担当者が本来取り組みたい業務として「セキュリティ強化」が56.6%で最多でした。また、「SaaS・IT資産の管理や棚卸し」が41.1%、「アカウントや権限管理の整備」が35.6%と、企業の成長に寄与するような業務に対する熱意が示されています。これらの業務に注力するためには、まず日常業務を見直し、定型業務を標準化や自動化する必要があります。
未来への展望
情シスが持つ戦略的役割をより強化するためには、業務の棚卸しや外部リソースの活用が必要不可欠です。定型業務の負担を軽減し、企業の成長を支えるプロジェクトへ取り組む時間を確保することで、情シスは更なる進化を遂げることができるでしょう。夏季休暇が持つポテンシャルを最大限に活かし、情シスの役割を飛躍させるこの好機を無駄にしないために、企業全体での意識改革が求められます。
「ゼロトラスト対応」や「DX推進」など、よりセキュアで効率的なIT環境を構築していくために、内外のリソースを効果的に分配することが、情シスにとって次なる課題となります。今後、SmartHRがどのように新たなソリューションを提供し、情シスの業務負荷を軽減しながら企業の成長を支えるのかに注目です。