AI活用に向けたデータ品質管理フレームワークの運用開始
日揮ホールディングス株式会社は、その海外EPC事業を展開する日揮グローバル株式会社が、AIの活用を見据えた新たなデータ品質管理フレームワークの運用を開始したことを発表しました。このフレームワークは、EPC(設計・調達・建設工事)役務に関連するデータの品質向上を目指し、2023年4月に正式に始動しています。
フレームワークの目的と構成
この新しい取り組みの主な目的は、データの品質を継続的に改善し、業務の効率化を図ることです。日揮グローバルは、株式会社日立製作所と協力して、このフレームワークを構築しました。特に注目すべきは、「PDCA」と「OODA」の組み合わせです。
PDCAとOODAのハイブリッドアプローチ
PDCA(Plan-Do-Check-Action)のプロセスは、業務の継続的な改善を図るために非常に有効です。一方、OODA(Observe-Orient-Decide-Act)は、状況を迅速に把握し、即座に対応するためのアプローチです。この二つを融合させることで、データ品質管理のプロセスがより高度化され、日常業務における品質向上が同時に実現できるのです。
DATABOXの役割と利点
日揮グローバルは、EPCプロジェクトに関するデータを効率的に管理するために、「DATABOX」という独自の基盤を開発しました。従来の手法では分野ごとに個別に管理されることが多いデータを、DATABOXでは一元化します。これにより、プロジェクト全体のデータ統合が進み、大規模化・複雑化するプロジェクトにおいてもデータ品質を効果的に管理できるのです。
プロジェクト運営の高度化
新たに導入されたデータ品質管理フレームワークにより、設計や部材調達、施工に関する重要な情報が部門を超えて共有できるようになります。これにより、役員は共通の情報に基づいて意思決定を行い、プロジェクトの運営がより効率的になることが期待されます。
高品質なデータの維持と国際基準
AIの効果的な活用は、高品質な入力データに依存するため、日揮グローバルではデータの完全性、適時性、有効性の維持が重要な課題となっています。2023年からは、DMBOK(データマネジメント知識体系ガイド)やISO8000(データ品質に関する国際標準規格)に基づき、データ品質の課題を特定し、品質のビジョンを明確化するための取り組みも進めています。
今後の展望
日揮グループは、今後もデータ品質の管理を強化し、有効なデータ活用を追求していくことで、複雑化する世界のさまざまな課題解決に貢献することを目指しています。この新たなフレームワークは、データドリブンな意思決定を促進し、プロジェクトの成功に寄与するための重要なステップとなるでしょう。