三井物産がデータセンター新規取得
三井物産株式会社の100%子会社である三井物産アセットマネジメント・ホールディングス株式会社は、稼働型ハイパースケールデータセンター(HSDC)の取得を決定しました。この決定は、持株会社を設立することをも含み、関連契約が既に締結されています。三井物産アセットマネジメント・ホールディングスは180億円の出資を行い、持株会社の50%の株主となる見込みです。また、金融機関からノンリコースローンを調達する計画も進行中です。
ハイパースケールデータセンターの重要性
HSDCは、今後の社会に必要なAIやクラウドサービスを提供するための大規模なデジタルインフラとなることが期待されています。三井物産は2021年からこの分野に注力し、不動産私募ファンド運用の子会社である三井物産リアルティ・マネジメントを通じてHSDCの開発ファンドを組成し、事業を推進してきました。
今回の取得は、HSDC開発ファンド事業に続く新たなステップとして、国内外の機関投資家と共にデータセンターコアファンドを目指すためのシードアセットとして位置づけられています。この動きは、データセンター事業のさらなる拡大を狙ったものであり、新しい市場機会を創出することが期待されます。
資産管理と今後の展望
取得後は、これまでのHSDC開発事業同様に、三井物産リアルティ・マネジメントに資産管理業務を委託する予定です。会社は中期経営計画2026の一環として、Industrial Business Solutionsを成長戦略の一つとして位置づけており、グローバルに展開されるビジネスポートフォリオが、デジタルインフラの安定供給への高度な仕組みの構築を目指しています。
同社は、アセットマネジメント機能を活用し、今後成長が見込まれるアセットクラスへの投資機会を機関投資家や事業会社に提供していく方針です。また、データセンター市場の活性化を通じて、デジタルインフラの構築に貢献していくとしています。
今後の影響と期待
この取得に関しては、2025年3月期の連結業績に対する影響は軽微であるとし、資産の運用や事業の拡大に向けた取り組みが進むと考えられています。三井物産はこの新たなプロジェクトを通じて、社会のデジタル化を支える重要な役割を果たしていくことでしょう。
取得データセンターの概要
- - 所在地: 神奈川県
- -稼働状況: 稼働中
- - 電力容量: 約20MW規模
結論
三井物産の動きは、データセンター事業の未来に向けた重要な一歩です。今後のデジタルインフラの発展が、私たちの日常生活やビジネス環境に与える影響を考えると、この新設がどのような結果をもたらすのか、大いに期待が高まります。