中小企業の新選択肢
2025-11-27 11:08:30

中小企業が抱える人手不足解消の新しい手段BPOの急増

中小企業が抱える人手不足解消の新しい手段BPOの急増



近年、日本国内の中小企業が直面している人手不足はますます深刻さを増しています。その中で、新たに注目を浴びているのがBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)という概念です。株式会社ミツモアが発表したデータによれば、特にサービスや医療・福祉、飲食など7業界では、BPOサービスへの依頼が大幅に増加しており、事務代行に至っては前年の5倍にも達しています。

BPOとは?


BPOは、企業の業務プロセスを外部の専門事業者に委託することで、効率を上げる手法です。人材派遣とは異なり、業務そのものを外部に押し出すため、企業側のマネジメント負担が軽減されます。急な欠勤があった場合でも業務が継続可能なのです。

中小企業がBPOを選ぶ理由


日本国内では少子高齢化が進んでおり、労働人口が減少する中で、多くの企業が「人を増やす」「システムを導入する」といった従来の方法から脱却しつつあります。その背景には、採用の難しさが大きいといえるでしょう。特に「採用したい人材が見つからない」「採用しても定着しない」という声が多く、企業の現場では困難を極めています。さらに、求人広告の费用や育成にかかる成本が企業にとって重い負担となっています。

株式会社キャスターの寺師侑希氏は、BPOの浸透が急速に進んでいる現状について、「既存社員の負担を軽減しつつ業務を外部に委託する方法が急増している」と述べています。

各業界でのBPOの需要


特に医療・福祉業界の事務代行需要は目を見張るものがあります。前年比933%という驚異的な成長を遂げており、その一因には、2024年4月から施行される「医師の働き方改革」に伴う厳格な労働時間管理があります。事務作業の負担が増える一方で、現場の労働時間が短縮されるため、業務が圧迫されるというジレンマに直面しています。

医療・福祉業界では、「給与計算」「経理記帳」「勤怠管理」といった特有の業務が依頼の中心を占めており、専門知識やスキルが要求されます。しかし、専門人材の確保が難しく、既存のスタッフにかかる負担が問題となっています。

コロナ禍の影響


さらに、コロナ禍におけるゼロゼロ融資の返済が始まったことも、BPO需要の増加に寄与しています。返済負担が高まる中、企業は人件費を抑えざるを得ず、BPOの選択肢を見出しやすくなりました。

BPOの4つのメリット


1. 即時性: BPOならば最短で数週間で業務を外部に委託可能。待てない企業にとっては現実的な選択肢となる。
2. 確実性: 採用失敗やシステム導入の失敗リスクを回避でき、業務が確実に回る安心感が得られる。
3. 柔軟性: 繁忙期や特定プロジェクトに応じて依頼が可能。固定費を抑制できる。
4. 本業への集中: 事務作業に貴重な人材を消耗せず、本業にリソースを集中できる。

まとめ


今回の調査結果は、BPOが中小企業にとって新たな解決手段として浸透している証拠です。特に医療・福祉業界におけるニーズの高まりは、制度改革に伴う負担増が要因であると考えられます。今後もBPOサービスの市場は拡大し、より専門的なサービスが増えることが期待されています。


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会社情報

会社名
株式会社ミツモア
住所
東京都中央区銀座7丁目16-12G-7ビルディング8階
電話番号

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