七十七銀行、地域のM&A業務を支える新サービスとは
宮城県仙台市を拠点とする七十七銀行が、「地銀版M&Aサクシード」と呼ばれる新サービスを導入しました。このサービスは、地域の金融機関が企業のM&A業務を支援するためのもので、特に地域経済の発展を促進することを目的としています。導入された背景には、近年の経済環境の変化や事業承継のニーズの高まりがあります。
この新サービスは、譲渡未検討の段階から成約に至るまで、幅広い企業のニーズに対応できる点が特長です。従来のM&Aサービスでは、ある程度の準備や検討が済んでいる企業が対象となることが多く、潜在的なニーズが埋もれてしまうケースがありました。しかし、「地銀版M&Aサクシード」では、企業の方々が自分のビジネスの市場価値を把握し、経営の選択肢としてM&Aを早期から検討できる環境を提供します。
地銀版M&Aサクシードの特長
1.
潜在層への気づきの提供
このサービスでは、まだM&Aを検討していない企業に対しても情報を提供し、事業承継や売却の選択肢に気づかせる役割を果たします。これにより、経営者の皆さまが早期に判断できるよう支援します。
2.
選択肢の最大化と適時性
M&Aはタイミングが非常に重要です。地域金融機関が一貫してサポートすることで、譲渡企業と譲受企業とのマッチングの機会を増やし、スムーズな取引を実現できます。このプロセスでは、情報の透明性を確保し、双方にとって最良の結果を導くことが目指されます。
3.
地域金融機関におけるM&A業務のDX
デジタルトランスフォーメーションが進む中、地域金融機関も新しいプレーヤーとしての役割を担う必要があります。「地銀版M&Aサクシード」は、地域の特性を活かしつつ、最新の技術を取り入れることで、より効果的なM&A業務の推進を可能にします。
M&Aサクシードの背景
M&Aサクシードは、譲渡企業と譲受企業がオンラインでつながるための法人限定プラットフォームです。2017年からのサービス開始以来、多くの企業に利用されており、全国で19,900件以上の譲渡案件が登録されています。企業のオーナーは匿名で情報を登録でき、安心して譲受企業からのオファーを受け取ることができます。特に、譲渡未検討段階の企業向けに市場価値を把握できるプレ市場を提供し、早い段階からM&Aの選択肢を考える機会を設けています。
まとめ
七十七銀行が導入した「地銀版M&Aサクシード」は、M&A市場の活性化に貢献する新たな施策です。地域経済の発展を促進し、経営者が前向きに選択肢を考えられる環境を整えていくことで、宮城県内の企業がさらに成長できる土壌が整います。地域の皆さまには、このサービスを通じて、更なるビジネスチャンスを切り拓いていくことを期待したいと思います。