東京シティフォント
2015-09-01 10:00:06
新たな都市アイデンティティを創出する東京シティフォントの展開
新たな都市アイデンティティを創出する東京シティフォント
(株)タイププロジェクトが、都市のアイデンティティを強化するために新たに開発した「東京シティフォント」を発表しました。このプロジェクトは、2010年に開始された都市フォント構想の延長線上にあり、地域の文化や特性を文字デザインに込めることで、訪れる人々により深い印象を与えようとしています。
都市フォント構想の背景
都市フォント構想は、都市の持つ情報量を効果的に伝えるための試みであり、地域固有の文化を反映したデザインを通じて、都市らしさを創出することを目指しています。名古屋の「金シャチフォント」や横浜の「濱明朝体」など、各都市の特徴を反映した書体が開発されてきました。今回の「東京シティフォント」は、2006年から着手していたデジタルサイネージ用のフォントを基にしており、特に街区表示に適した視認性の高いデザインに仕上げられています。
東京シティフォントの特徴
東京シティフォントは、ラージとスモールの2種類のフォントから構成され、訪問者が理解しやすい街区表示を実現するために設計されています。色部義昭氏が提唱するこの書体では、文字のサイズや太さ、幅、縦横の比率などを慎重に調整し、視覚的な明快さを追求しています。
鈴木功代表は、「分かりやすい街区表示が東京を訪れる人々に与える影響を考慮し、市民の利便性も高まる」と述べ、長期的なデザインの考察が深まることを期待しています。
書体デザインの重要性
色部氏は、東京シティフォントが持つシャープな印象と実用性の両面が、都市の魅力を引き出す重要な要素であると強調しています。彼は、書体デザインが街の印象にどのように寄与するかを考察し、一般市民やデザイン業界との対話を促進することが望ましいと述べています。
提供について
東京シティフォントは、50,000円で街区表示に必要な文字セットを提供予定で、公共施設利用の場合は個別に対応することとなっています。また、2017年の発売を目指しており、多くの人にこのフォントが利用されることが期待されています。
タイププロジェクト株式会社の理念
タイププロジェクトは、「文字の可能性を広げる」ことを企業理念に掲げ、2001年の創業以来、多様なフォントを開発してきました。特に、AXIS FontやTP明朝を通じて、次世代の標準を目指し、多くのデザイン賞を受賞しています。文字を通じて人々の生活を豊かにする活動を貫いており、今後も新しい社会に対応したフォントを提供していく方針です。
色部 義昭氏のプロフィール
色部義昭氏は、株式会社日本デザインセンターでアートディレクターを務め、数々のデザイン賞を受賞しています。彼の影響力のあるデザインが、東京の都市空間に新しい息吹をもたらすことが期待され、今後の活動にも目が離せません。
東京シティフォントの導入が、都市の魅力をさらに引き出し、訪れる人々にとっての印象を一新することになることでしょう。
会社情報
- 会社名
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タイププロジェクト株式会社
- 住所
- 東京都練馬区石神井町4-11-23
- 電話番号
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