ポール・セザンヌ《木立》の受贈と記念講話について
概要
姫路市立美術館では、ポール・セザンヌの名作《木立》が寄贈されることとなり、それを祝う記念講話が開催されます。この催しは2025年3月13日(木)の午後2時から4時まで、美術館の2階講堂で行われます。本イベントでは、ポール・セザンヌの芸術について深く掘り下げる内容が予定されています。
開催行程
イベントは以下のようなプログラムで進行します。
1.
開会の挨拶 - 清元秀泰 姫路市長が開会の言葉を述べます。
2.
感謝状贈呈 - 本作品の寄贈者である國富彩氏に感謝状が贈られます。
3.
祝辞 - 大久保恭子氏(姫路市立美術館 國富奎三コレクション室 学術顧問、京都橘大学教授)による祝辞。
4.
写真撮影 - 参加者全員で記念撮影が行われます。
5.
受贈作品説明会 - 不動美里館長と二宮洋輔学芸員による作品解説が行われ、大久保恭子氏が「ポール・セザンヌ《木立》の位置付けと受贈の意義」について講話します。
6.
作品観覧・撮影会 - 記念講話の後、作品を観覧し、撮影会を行う時間が設けられます。
7.
閉会の挨拶 - 永田萠氏(姫路市立美術館 名誉館長)が閉会の言葉を述べます。
受贈の意義
ポール・セザンヌは「近代絵画の父」とも称される重要な画家です。今回寄贈された《木立》は、姫路市立美術館にとって初めてのセザンヌ作品であり、これにより同館のコレクションの価値が一層高まることでしょう。特に、《木立》は「國富奎三コレクション」の一部として後に展示されることが期待されており、モネやルノワール、ピサロなどが含まれる近代フランス絵画の魅力をより多くの人々に伝えることができるでしょう。
作品について
寄贈された作品《木立》は、1884年から1886年にかけて制作されたもので、鉛筆と水彩が用いられています。この作品は、多くの著名なコレクターや美術館を渡り歩く経歴を持ち、その美術史における位置付けは極めて重要です。パリのポール・ギャルソンから始まり、ロンドン、ニューヨークなどを経由し、最終的に姫路に辿り着きました。
作家の足跡
ポール・セザンヌは1839年にフランス南部エクス=アン=プロヴァンスで生まれ、父の意向で法学を学ぶも、パリへと移り住み画家を志しました。彼は印象派の先駆者としてモネやルノワール、ピサロらと親交を深め、数度の印象派展にも参加しました。彼の芸術は自然に根ざし、色による表現と筆触を駆使した独自のスタイルが特徴です。セザンヌの影響は後の20世紀美術に大きな足跡を残し、彼を「近代絵画の父」とする所以でもあります。
この貴重な機会に、セザンヌの作品を間近で観賞できることは、地域の文化の発展に寄与する大変意義深い体験です。興味のある方はぜひ参加をご検討ください。
詳しいお問い合わせは、姫路市立美術館学芸課の二宮までお電話ください。079-222-2288