JALとドコモ、秘匿技術で地域活性化の新たな一歩を示す

JALとNTTドコモ、秘匿統計技術による地域活性化の取り組み

日本航空（JAL）とNTTドコモが、地域活性化に向けた新たな分析手法を導入しました。両社は、ドコモが開発した「秘匿クロス統計技術」を駆使し、航空機利用後の北海道内での移動傾向を詳細に調査。データの分析によって、地域の訪問傾向を見える化し、より効果的な施策を打ち出すための知見を得ました。

施策の背景と実証実験

2023年8月から開始されたこの実証実験は、北海道内の移動ニーズに焦点を当てています。JALとドコモは、北海道の各空港から道東エリアへの人流を定量的に把握することで、各空港の利用状況と訪問エリアの関係を明らかにしました。これにより、人流創出のための施策が今後具体化していく計画です。

詳細な分析から得られた知見

実証実験では、航空機利用者が空港からどのエリアへ向かうか、どれほどの人数が訪問するかの情報を収集。モバイル空間統計を利用し、航空機以外の交通手段での訪問者数も併せて分析しました。その結果、空港から距離が遠くなるほど、航空機利用者の割合が減少することが確認されました。この解析から、各空港と訪問エリアの関係性や、どの空港を利用するかの判断基準がわかりました。

人流創出に向けた新たな施策

得られた知見を基に、JAL及びJALカードは、会員向けプロモーションや「OnTrip JAL」へのモデルコースの掲載を開始。これにより、さらに多くの人々に旅行先を提案し、地域訪問の促進を図ります。また、新しいサービスや商品開発の場としても活用する予定です。

期待される地域経済への影響

JALグループは、移動やつながりを通じた地域経済の活性化を目指しています。また、ドコモは、安全な統計情報の利用を通じて、社会的な課題解決に挑むスタンスを取っています。この共同プロジェクトでは、異業種の連携を強化し、シームレスで利便性の高い移動を実現しつつ、地域活性化に貢献することが期待されています。