高校生とチームオレンジが手を組む!
埼玉県入間市が誇る「チームオレンジいるま」は、認知症の啓発を進めるボランティアグループです。このグループは、「認知症といきるまち」というスローガンのもと、地域社会に認知症への理解を促進する活動を行っています。特に注目されているのが、日々輝学園高等学校とのコラボレーションによる認知症普及啓発動画の制作です。
第1弾の成果
令和6年7月、日々輝学園高等学校の生徒たちは、認知症サポーター養成講座を受講。その成果として、彼らは初めての動画制作に取り組みました。「声かけ編」として制作されたこの動画では、学校に迷い込んだ高齢者に高校生がどのように声をかけるかがテーマとなっています。生徒たちは、自分たちが認知症の人となった場合の気持ちを考え、どう声をかけるのが優しいのか、真剣にシナリオを作成しました。
第2弾の内容
続く第2弾では、「商品探し」というテーマで新たな内容の動画が完成しました。コープ武蔵藤沢店との協力のもと、店舗内部での撮影が行われました。実際の認知症当事者からのリアルな声を反映させるため、生徒たちはしっかりと話を聞き、その内容に基づいて台本を作成しました。この新しいアプローチにより、認知症当事者が商品を探す際の困難を描き出しています。
生徒たちの思い
日々輝学園高等学校の生徒は、動画の制作にあたり「認知症の方がどのように困っているのかを理解することが重要だ」と語ります。また、「声かけ編」では、認知症の方に声をかける際の配慮を考慮し、大人にバトンタッチするシナリオに工夫を凝らしました。この取り組みが、多くの人にとって認知症への理解を深めるきっかけとなることを願っています。
チームオレンジいるまの目的
チームオレンジいるまの会長である内山登氏は、「ちょっとした声かけが認知症の方の自尊心を尊重することに繋がる」と話します。第2弾の動画を通じて、認知症の方が安心して外出したり、買い物を楽しめる社会を築くことを目指しています。内山氏は、認知症の方々が日常生活を楽しめるよう、地域全体が支え合うことの重要性を強調しています。
入間市について
入間市は、「心豊かでいられる未来の原風景」を創造することを進めています。新たな街づくりを進めながら、地域課題の解決に向けた協力を必要としています。入間市役所では、地域課題に取り組む企業からの提案を募集しています。入間市の未来は、住民一人一人の声が集まることによって形作られています。
このように、地域の協力によって誕生した啓発動画は、認知症に対する理解を深め、誰もが生き生きと過ごせる社会の実現へ一歩近づく作品です。入間市とチームオレンジの取り組みに、今後も注目が集まります。