最近開催されたオンライン共催セミナー「従業員のメンタル不調を予防する睡眠とマインドフルネスの技術」では、企業での健康経営における睡眠対策が重要視される背景や、睡眠不足がメンタルヘルスに与える影響が議論されました。このセミナーは、株式会社ニューロスペースが産業医科大学の中田光紀教授を招いて実施され、アーカイブ動画や解説記事も公開されています。
セミナーの背景
政府は「経済財政運営と改革の基本方針」の中で、睡眠対策を含めた健康経営を強調しています。これに伴い、企業の健康経営度調査では、睡眠の質向上に向けた取り組みが独立した評価項目となり、企業はこの課題に進んで対処しなければならないとされています。しかし、数多くの企業が「メンタル不調に対する対策は講じているが、なかなか休職者が減らない」と悩んでいるのが現状です。本セミナーは、その原因を研究に基づいて解明することを目的としています。
セミナーの内容
1.
長時間労働とうつの関係
長時間働くことがうつ病を引き起こすという直接的な因果関係は、研究の中でも明確に示されていません。中田教授の研究では、週50時間以上働く労働者においては、統計的な上昇が見られず、むしろ睡眠不足がメンタルヘルスに影響を与える要因であると指摘されました。
2.
6時間以上の睡眠を確保することの重要性
中田教授が行った研究によれば、睡眠を6時間以上確保できている群では、長時間労働をしていても抑うつリスクは上昇しないことが分かりました。しかし、6時間未満の睡眠の方は、労働時間が長くなるほどに抑うつリスクが増加していくという調査結果が得られました。
3.
睡眠感の重要性
「まあまあ寝れている」と感じている段階でも、抑うつリスクが上昇することが示されました。このことから、企業は従業員に「十分に眠れている」と感じさせることが必要であると述べられました。
4.
睡眠不足の影響
睡眠が不足すると、心の回復に関する深いレム睡眠が削られ、その結果ストレスが蓄積されやすくなることも詳しく解説されました。
5.
企業が実践できる対策
業務負担の見直しや仮眠環境の整備など、多岐にわたる具体策も盛り込まれ、特に費用をかけずに行える早帰り制度の導入が提案されました。
最後に
中田教授は「労働者の健康を守るためには、睡眠の重要性を理解し、質の高い睡眠を促進することが重要」と述べ、ニューロスペース社の代表小林氏も企業も睡眠の問題に早期対応すべきだと意義を強調しました。今後もニューロスペースは睡眠に関する専門的な取り組みを通じて、健康経営やメンタル不調の予防に努めていく意向を示しています。このセミナーのアーカイブは
こちらから視聴可能です。