AI技術で食品卸業界の未来を変える
食品流通の重要性が高まる中、吉辰商事株式会社は、国立大学法人電気通信大学の岡本一志研究室と共同で、AI技術を活用した業務用食品卸に特化した需要予測モデルの開発を進めました。この研究は、10,000アイテム以上の販売データを分析し、高精度で商品の出荷数量を予測することを目指しています。これにより、在庫管理や発注業務の効率化、標準化を図り、欠品や過剰在庫の問題を解消しようとしています。
研究の背景
現在の食品卸売市場は、国内で60兆円を超える規模を誇り、日本の食産業にとって欠かせないインフラとなっています。しかし、業務用食品卸業界は甚大な人手不足や、メーカーの最低納品ロットの増加、納品リードタイムの長期化といった問題に直面しています。これにより、在庫管理や発注業務の難易度は急上昇しており、多くの企業は依然として経験則に頼った発注を行っています。
このような問題を解決するため、吉辰商事は電気通信大学と協働し、食品卸の販売データを基にした需要予測技術の研究に取り組みました。
研究の概要
AIを利用したこの需要予測モデルは、販売データが持つ多様な要因を考慮し、出荷数量を正確に予測するためのもので、売上データや商品情報、リードタイムなどのデータを組み合わせて構築されています。また、商品の需要特性を反映させるために、出荷量の推移や購入顧客数の変化も考慮しており、この結果、従来の手法を超える精度での予測が可能となりました。これにより、食品卸業者はデータ主導で発注判断を下すことができるようになります。
FOOD-LOGIへの実装
今回の研究結果は、吉辰商事が開発した在庫管理システム「FOOD-LOGI」に組み込まれる予定です。このシステムは、出荷予測に基づく発注点の自動算出、安全在庫の算出、最適な発注量の提示などを可能にします。また、メーカーの最低ロットに合わせた効率的な発注を実現するための機能も搭載し、欠品防止や過剰在庫の削減を図ることができます。
今後の展望
吉辰商事は、さらに需要予測の精度向上、発注業務の自動化、在庫最適化アルゴリズムの旗揚げを目指しています。「FOOD-LOGI」が食品流通業界の基盤となるDXプラットフォームへと成長することを期待しています。
電気通信大学 岡本一志研究室について
電気通信大学の岡本一志研究室では、データを通じた意思決定を支援するため、統計学、計算機科学、機械学習などの分野で実践的な研究が進められています。データサイエンスやWebインテリジェンスといった分野において、常に新しい知見を得て、それを業界に役立てることを目指しています。
会社概要
吉辰商事株式会社は、食品流通の効率化だけでなく、食産業全体を支える新しい仕組みの構築に挑んでいます。多くのパートナーと協力しながら、食文化の継承と食品産業の発展に寄与することを目指しています。