加工技術の革新
2022-09-28 11:00:01

ブラザー・スイスルーブが切り屑分析で金属加工を革新!持続可能な加工技術を実現

ブラザー・スイスルーブが進める金属加工の新たな挑戦



ブラザー・スイスルーブは、金属加工油の分野において革新的な取り組みを進めています。特に、チューリッヒ工科大学との共同プロジェクトを通じて、切り屑形成や金属加工油の挙動について徹底的に分析し、作業効率の向上を目指しています。

先端技術による徹底分析



今回のプロジェクトでは、マクロレンズを装備したハイスピードカメラを使用して、金属加工油がかからないよう特殊な保護ガラスの下に設置されました。また、リングライトを利用して十分な明るさを確保し、超硬カッターを用いたテストを行いました。このルーバーは、金属加工の過程で形成される切り屑の様子を映像として捉え、非常に鮮明な動画の撮影に成功しています。これにより、シナジー735という製品がオイルフリーの水溶性金属加工油でありながら、高温時においても優れた潤滑性能を発揮することが証明されたのです。

持続可能な加工プロセス



同社のCEO、マーク・ブラザーは「テクノロジーセンターを通じて我々は、競合他社に比べて非常に詳細な分析が可能です。この技術を駆使し、持続可能な加工プロセスの改善や製造コストの削減を実現しています」と述べています。シナジー735は液温が下がると透明度が回復するため、作業環境を清潔に保ちつつ、視認性を向上させる特長を持っています。

簡単な扱いで高い性能



さらに、シナジー735はマイルドな匂いを保持し、皮膚との適合性も優れています。pHが中性に近いため、アルミニウム合金の加工にも適しています。チタンやステンレス材といった幅広い素材に対する優れた洗浄性が、高品質な加工を実現するのです。また、泡立ちが少なく、高圧クーラントシステムでの使用にも適しています。

テクノロジーセンターの役割



ブラザー・スイスルーブは10年以上にわたりテクノロジーセンターの拡充を続けており、現在では1500㎡を誇る施設で、最新のCNCフライス盤や研削盤を用いた研究開発が行われています。高性能の測定器やセンサーを駆使し、実際の加工環境を模擬したプロダクトのテストも行うことで、新たな技術革新を推し進めています。

摩耗測定とコストメリット



ブラザー・スイスルーブでは、マイクロスコープカメラを用いた摩耗の測定も行っており、自動で拡大画像を撮影するシステムを採用しています。この新技術により工具の摩耗は加工プロセスの経済性に影響し、データフローが最適化されることで金属加工油の開発スピードも向上します。

「高性能な金属加工油を使用することで、生産性向上や工具の摩耗が低減されるため、僕たちのテクノロジーセンターは顧客にとっても重要な役割を果たします」と、トライボロジーのスペシャリストであるライナス・マイヤーは強調します。

Liquid Toolとしての包括的な視点



ブラザー・スイスルーブは、金属加工油を単なる潤滑剤と捉えず、全工程の効率を最適化するリキッドツール(液体工具)として位置付けています。理想的な水溶性金属加工油は多様な成分から成り、その開発には豊富な知識と精密な成分配合が求められます。化学者と加工技術者が共同で試験を行うことで、理論と実践を融合させた製品開発が進められています。

日本国際工作機械見本市への出展



さらに、ブラザー・スイスルーブ・ジャパン株式会社は「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF)」にも出展予定です。小間番号はE6005で、新たな技術が紹介されることでしょう。

1936年に設立されたブラザー・スイスルーブは、環境に配慮した高品質な金属加工油を提供し続けており、幅広い業界でその性能と信頼性を支持されています。これからの金属加工が、持続可能で効率的なものとなることを期待しています。

会社情報

会社名
Blaser Swisslube AG
住所
Winterseistrasse 22, 3415 Hasle-Rüegsau, Switzerland
電話番号

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