SCENTMATIC株式会社は、2024年10月28日に私立札幌静修高校にて、感性教育プログラム「香りの授業」を初めて開催しました。この授業では、嗅覚を通じて生徒たちが自らのストーリーを築いていくことが特徴です。
香りを通した新たな学びの場
今回参加したのは、普通科パティシエコースの第1期生である14名の生徒たちです。彼らは、調理に使われるハーブ、特にルッコラ、バジル、パクチーといった香り高い素材を使って、その香りに触発された想像力を言葉に変えて表現しました。生徒たちからは、「香りから物語を作る体験に新鮮さを感じた」「視覚に頼りがちな毎日を見直すきっかけになった」といった感想が寄せられ、個々の感性を活かした意見の交換が活発に行われました。
香りと脳の関係
この「香りの授業」は、東京大学大学院農学生命科学研究科との共同研究から生まれたものであり、嗅覚と語彙のインプットが脳の活性化に寄与することが判明しています。授業は、香りに集中することで浮かんだイメージを自由に書き出し、その中から好きな言葉を選び、オリジナルの物語を作成するという流れで進められます。
生徒たちは、香りが引き出すイメージに基づいて独自の物語を創作し、互いに発表し合うことで、自身の感性をさらなる深化へと導くことができます。この体験を通じて、生徒たちの視野が広がり、多様な感受性を身につけることが期待されているのです。
教師からの声
授業に参加した上原さゆり教師は、「生徒たちが香りに対して率直な反応を示し、それが創造性へと繫がったことに感銘を受けました。特に、製菓衛生士の国家試験を終えたばかりの彼らにとって、久しぶりに楽しい学びの時間になったと思います」とコメントしています。この授業は、生徒たちにとって、生涯忘れられない貴重な思い出となるでしょう。
SCENTMATIC株式会社の理念
SCENTMATIC株式会社は「嗅覚のデジタライゼーション」を掲げ、香りを言語化するAIシステムを利用したビジネスモデルを展開しています。集団の目的は香りと言葉の体験を通じて感性を進化させ、さまざまな業界における革新を追求することです。今回の「香りの授業」も、その理念を体現した取り組みの一環であり、今後もさらなる展開が期待されます。
このように、札幌静修高校での「香りの授業」は、生徒たちに新たな感性教育を提供し、地域の文化とも融合した貴重な経験をもたらしました。今後、こうしたプログラムが全国に広がることで、さらに多くの人々が香りの魅力に触れることができるようになることを願っています。