東急ホテルズの新しい船出
2025年6月、東急ホテルズ&リゾーツ株式会社は新たに武井隆を取締役社長として迎えました。この交代は株主総会および取締役会において決定されたもので、これからの同社の舵取りを担う重要な役割を意味しています。
新社長就任の背景
武井社長の就任は、中期経営計画のもとでの改革が背景にあります。この計画は、事業のサステナビリティを高めることや、顧客基盤の強化、ブランド品質の向上に焦点を当てています。2024年度では、訪日外国人観光客の増加などのポジティブな要素を活かし、目標を上回る業績を記録しました。武井氏はこれからの成長戦略として新規出店やブランドの再編を計画し、変化に対応した組織改革を進めるとしています。
彼は直近では、渋谷にある「セルリアンタワー東急ホテル」で総支配人としての経験を積み、その運営の中心に立っていました。ここでの経験を踏まえ、次のステップへ進むことになります。
新体制が目指すビジョン
新体制の下で武井社長が重視する三つの柱があります。まず一つ目は「新しいまちづくり」。渋谷を核に、世界中から人々が集まる街を創造することを目的としています。また、「逆風に負けないオープンマインド」を持ち、他社が行わない新たな挑戦を続けていく考えです。
三つ目は「ウエルビーイング経営の推進」。これは、ホテルが地域や人々に愛される場所となり、サステナブルな社会づくりに貢献することを目標としています。
就任に際してのメッセージ
武井社長は、「新型コロナウイルスの影響が収束し、訪日外国人が増えている一方で、世界情勢には不安定さが増している」との見解を示しました。その中で、ホテルがどのように変化に対応し、価値を提供できるのかを模索していく必要があると語りました。また、ホテルの役割は宿泊や食事、集いの場にとどまらず、地域と共に旅やイベントの目的地となることを目指しています。
武井隆の略歴
武井隆は1964年に神奈川県で生まれ、1988年に東急ホテルチェーン(現:東急ホテルズ&リゾーツ)に入社しました。以来、ホテル運営に関わり、数多くのプロジェクトに携わってきました。彼のキャリアはベルサービスや客室セールスから始まり、次第に経営戦略や新規店舗開発など、多岐にわたる職務を経験しました。2023年にはセルリアンタワー東急ホテルの総支配人も務め、豊富な経験を積んでいます。
彼の率いる東急ホテルズは、今後も多様なブランドを展開し、国内外のニーズに応えていく方針です。
結びにかける期待
武井社長は、『笑顔で変革や挑戦を楽しむ企業文化』を育み、環境の変化に対応したホテルづくりや街づくりを推進することを約束しました。これからの東急ホテルズの動向に注目が集まります。武井氏のリーダーシップのもとで、どのように企業価値が向上し、社会に貢献していくのか、その結果に期待が寄せられています。