ニセコエリアの変革を促進する東急リゾーツの戦略的株式取得
東急不動産株式会社と東急リゾーツ&ステイ株式会社が、人気の観光地であるニセコのアウトドア事業を手掛ける株式会社NACの全株式を取得したことが発表されました。この動きは、ニセコを国際的なマウンテンリゾートとしてさらなる成長を目指す「Value up NISEKO 2030」プロジェクトの一環です。
ニセコの魅力と課題
ニセコは、JapanとPowder、Snowを合わせた造語「JAPOW」で知られ、雪質の良さで国際的に評価を得ています。特にウィンターシーズンには多くの観光客が訪れる一方で、年間を通じての観光需要を喚起することが課題視されています。グリーンシーズンにおける観光客の増加と、通年雇用の確保が求められています。
NACの存在意義
NACは1995年にラフティングツアーを開始し、ニセコの年間を通じた観光地としての発展に寄与してきました。これにより、ニセコは従来冬季中心のリゾートから、通年型のアドベンチャーリゾートへと進化を遂げました。今回の株式取得により、NACが展開するアウトドアアクティビティと東急リゾーツの施設が深く連携し、ニセコの夏季における賑わい創出を促進することが期待されます。
新しいアプローチ
株式取得に伴い、NACは運営拠点をニセコ東急 グラン・ヒラフに集約します。新設される「ALPEN NODE」は、2025年12月にオープン予定で、これによりアクティビティ受付が効率的に行われるようになります。運営は、エースゴンドラの山麓周辺に位置する施設を活用し、来場者にとって「ここに来れば一日中楽しめる」テーマパークのような価値を提供することを目指します。
多様な体験の提供
また、NACの人気アクティビティであるラフティングやマウンテンバイクによるガイド事業は、今後さらに拡張される見込みです。これにより、ニセコ独自の体験価値を提供し、観光客の満足度を向上させることができるでしょう。
ロス・フィンドレー前代表の想い
NACの前代表であるロス・フィンドレー氏は、新たな経営者へのバトンを渡すことに対し感謝の意を示しています。彼はニセコの自然とアウトドアの可能性を信じ、地域との絆を大切に事業を展開してきました。今回の株式取得によって、ニセコ東急 グラン・ヒラフとの連携が進むことで、NACの理念に共感した新たな事業展開が実現することを期待しています。
未来を見据えたプロジェクト
東急不動産と東急リゾーツが進める「Value up NISEKO 2030」は、持続可能な発展を目指し、地域の観光振興やエリアの活性化を図るものです。今後はスマートリゾートの推進や、年間を通じた観光施策に取り組むことで、ニセコエリアが「アジアNo.1の国際的リゾート」としてさらなる進化を遂げることを目指しています。詳細は、東急グループの公式サイトで確認できます。
結論
NACの株式取得は、ニセコのリゾートとしての位置づけをさらに強化し、訪れる観光客に新しい体験を提供する大きな一歩と言えるでしょう。今後もニセコエリアの発展に期待が寄せられます。