贈与の視点から人事と組織を再考する新たな試み

「贈与」で見る人事と組織の新たな視点

2024年1月20日(月)、東京都中央区にて、株式会社Trustyyleが運営するコミュニティ「人事図書館」の特別イベントが開催されました。このイベントには、著者近内悠太氏が招かれ、彼の著書に基づいたワークショップ「Narratives」のエッセンスを参加者が体験しました。

イベントの概要

当日は、特に人事職に従事する15名のメンバーが参加し、近内氏による「贈与」のセッションが行われました。彼は、資本主義の中で見過ごされがちな「贈与」という概念について、深い洞察を共有しました。その後、参加者は3〜4名のグループに分かれ、各自が受け取った「贈与」や「傷」にまつわる体験を語り合うワークショップを実施。これにより、自らの過去を振り返り、新たな視点を得る機会となりました。

参加者は、自身の物語を語ることで「贈与」の意味を深く理解し、より良い人間関係や組織の在り方について考える機会を設けました。この経験が、彼らの今後の人事活動にどのような影響を与えるかは興味深いところです。

参加者の反響

イベント後、参加者たちはアンケートを通じて感想を述べました。その中には、「受け取ってくれてありがとうという意識が芽生えた」との声や、「贈与についての理解が深まった」との嬉しいコメントが多く寄せられました。

具体的には、「贈与には純粋なものと交換的なものがあることが分かり、世の中の見方が変わった」という意見や、「贈与は一方的なものではなく、受け取る側の意識が大切だと気づかされた」との感想が印象的でした。さらに、多くの参加者が「自分が受け取っている贈与に気づき、気持ちが楽になった」と答え、会話の中で多くの学びを得ていたことが伝わりました。

近内悠太氏とファシリテーターの紹介

近内悠太氏は、慶應義塾大学で哲学を学び、現在は教育者として活躍しています。著書には「世界は贈与でできている」といったタイトルがあり、倫理学の視点から日常を再考する提案をしています。

ファシリテーターの江畑聡美氏も注目の存在で、株式会社ジザイラボを代表し、経営や人材開発において豊富な経験を持っています。「経営に込めた想いを形にする」ことをモットーに活動しています。彼女の進行により、ワークショップが円滑に行われ、参加者が多くの気づきを得ることができました。

人事図書館の重要性

人事図書館は2024年に東京人形町にオープンしたばかりのコワーキングスペースであり、2000冊以上の専門書籍を揃え、多くの人事関連職が集まる場として注目されています。「仲間と学びで、未来を拓く」という理念を掲げ、メンバー同士での学びや交流を促進しています。公式HPもぜひチェックしてみてください。

このイベントを通じて、参加者は新たな視点から人事や組織のあり方を考えるきっかけを得ることができました。今後もこうした試みが広がり、より密接なコミュニティ形成が期待されます。