医療的ケア児の家族支援が新たな章へ
NPO法人アンリーシュは、医療的ケア児および障がい児を育てる家族を支援するためのプロジェクト「CareCareer(ケアキャリア)」を2026年より全国展開することを発表しました。本プロジェクトは、医療的ケアを必要とする家族の就労や育児に関する悩みをサポートするための新たな取り組みです。
社会課題への真正面からのアプローチ
このプロジェクトの背景には、医療的ケアが必要な子どもを育てる家庭が直面する「働きたくても働けない」という深刻な社会的な問題があります。特に、医療的ケアが必要な子どもを持つ家庭は、日常的なケアや病院への通院、急変時の備えなど、多くのストレスを抱えています。このような環境の中で、多くの家族が職を失うか、働くことができなくなってしまいがちです。
一般的な子育て世帯に比べて、障害を持つ子どもを育てるお母さんたちの常勤雇用率は約5%で、これは34%という一般の家庭との大きな格差です。この現状は経済的困難を引き起こすだけでなく、自己肯定感の低下や孤立感を招き、社会に蔓延する「無理だ」という諦めを助長しています。
CareCareer の概要と展望
アンリーシュは過去7年間にわたり、医療的ケア児の家族への情報提供やピアサポートに力を入れ、彼らの孤立を解消し、社会との結びつきを促進するために活動してきました。来年度からは自治体委託事業として、家族の就労や育児に関するお悩みに応じる「ペアレントメンター事業」を実施し、年間60名以上の相談を行う予定です。
この数年の活動を基盤にして、新たに立ち上げられた「CareCareer」は、当事者同士の経験を活かしたピアサポート体制を全国に普及させることを目指しています。オンラインを通じた就労相談と育児支援を組み合わせ、「ケアを必要とする生活の中でも働くことができる社会」を実現するために、さまざまな伴走支援を行います。
NPO法人アンリーシュの次なる挑戦
アンリーシュは、5周年記念において「当事者が当事者を支える仕組みを仕事にする」という目標を掲げ、これまでの活動を経て、10名以上の当事者家族が団体の活動に「仕事」として関わるまでに成長しました。これを全国的に広げることが新たな「第2章」のスタートラインです。
ケアと仕事の両立の重要性
「ケア」と「仕事」の両立は、医療的ケア児家庭だけでなく、今後は介護や病気を抱える全ての人々に関わる重要なテーマです。アンリーシュが提唱する「ケアキャリア」は、ケアをただの制約として捉えるのではなく、価値として再定義し、社会に新たな働き方のモデルを提示するものです。
継続寄付パートナーズの募集
このプロジェクトの運営は、花王株式会社の協賛による助成を受けてスタートしますが、その持続可能な運営のためには安定した支援が不可欠です。アンリーシュでは、月額寄付の「パートナーズ」を50名募集中で、寄付は相談事業の運営や人材育成、情報発信活動の充実に充てられます。寄付者への特典も豊富で、キャンペーン特典として感謝の手紙やメルマガ、オンライン座談会参加などがあります。
アンリーシュについて
特定非営利活動法人アンリーシュは、医療的ケアを必要とする児童やその家族、支援者が住みやすい社会の実現を目指して2018年に設立されました。今後も、医療的ケアを必要とする家族が安心して育児と就労を両立できる社会の構築に向けて、取り組みを進めていきます。詳しくは
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