デジタルファッションの未来を切り拓く文化服装学院とRobloxの提携

文化服装学院とRobloxが提携

文化服装学院と株式会社電通グループ、さらには米国のRoblox社が手を組み、日本初の「デジタルファッションプログラム」を発表しました。このプログラムは、2024年4月に始まる予定で、文化服装学院内に新設される「バーチャルファッションコース」の後半の授業として位置づけられています。この試みは、デジタルファッション市場での未来のキャリアを目指す学生に向けたスキル習得を目的としています。

プログラムの概要

プログラムでは、学生はRobloxというプラットフォームを活用し、デジタルファッション制作のプロセスを学びます。GeekOut株式会社の協力により、実例に基づいたカリキュラムが用意されており、合成的なデジタルファッション制作だけでなく、物理的なファッション制作も行われます。成果発表は2025年2月に予定されており、学生たちの実力が試されます。

Z世代とデジタルファッション

最近発表されたRoblox社のレポートによると、デジタルでの自己表現がZ世代にとって重要な要素であることが示されています。調査では、回答者の56%が自己のアバターのスタイリングが現実のスタイリングよりも重要だと回答しました。また、84%のZ世代は、自分のデジタルアバターのスタイリングが実際のファッションに影響を与えていると感じているとのことです。このように、デジタル空間での自己表現はリアル世界での自信にも繋がる可能性が高いとされています。

バーチャルファッションの影響力

さらに、2023年のデータによれば、Robloxのユーザーがデジタルファッションアイテムやアクセサリーを購入する件数は16億に達し、前年同期比で15%の増加を記録しています。これに伴い、ファッションブランドやラグジュアリーブランドが次々とメタバースに参入し、コレクションを披露する傾向が見られます。このことは、デジタルファッションの影響力がいかに強まっているかを示しています。

デザイナーの必要性

デジタルファッションを手掛けるデザイナーのニーズは高まっていますが、デジタルスキルとリアルなファッション知識の両方を兼ね備えた人材は不足しています。特に、CG技術だけでなく、デザインやパターニングなどの実績的なファッション知識を持つデザイナーが求められています。この背景から文化服装学院と電通、Roblox社は、新しいデジタルファッションデザイナーを育成するプログラムを導入しました。

グローバルな展望

このプログラムは、2023年にRoblox社がパーソンズ美術大学との提携で始めたデジタルファッションコースに続く試みで、日本におけるRobloxの公式支援プログラムとなります。2023年6月にはグローバルパートナーシップが締結され、電通は国内外市場でのRobloxのコンテンツ開発を支援しています。この取り組みは、次世代のデジタルファッションデザイナーの育成やキャリアの機会を提供することを目指しています。

まとめ

Robloxのファッションに対するアプローチは、これからのデジタル時代において重要な要素となるでしょう。デジタル空間での自己表現が重要視される中、文化服装学院におけるこの新たなプログラムは、次世代のデザイナーたちを育成し、リアルとデジタルの融合をお手伝いします。期待が高まる中で、彼らが生み出す独創的なデザインが楽しみです。

文化服装学院のInstagramやTikTokでは、このプログラムや学生活動の様子が紹介されています。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください！