ナガセサンバイオが植物由来の革新殺菌剤を発表
長瀬産業株式会社の100%子会社であるナガセサンバイオ株式会社(東京都中央区)が、革新的な植物由来の殺菌剤「プロブラッド液剤」を発表しました。この製品は、ポルトガルのCEV S.A.社が開発したもので、食用スイートルーピン豆の発芽種子から抽出した濃縮植物たんぱく質を基にした成分を含んでいます。
この「プロブラッド液剤」の日本における登録認可は、2025年3月26日付にて取得され、以降は日本国内でも流通が開始されます。この取り組みは、持続可能な農業を実現するための重要な第一歩と位置付けられています。
持続可能な農業への貢献
農林水産省が提唱する「みどりの食料システム戦略」においては、2025年における化学農薬の使用量を50%減少させ、2025年には有機農業の取組面積を100万ヘクタールに拡大することが目指されています。プロブラッド液剤はこの目標達成に寄与することが期待されており、従来の化学剤に代わる安全性の高い農業資材として注目です。
プロブラッド液剤の特性
この殺菌剤は、幅広い作物に対応した天然由来の成分で構成されており、特に野菜類に効果を発揮します。主な防除対象には、うどんこ病や灰色かび病が含まれ、様々な菌や細菌の抑制に役立ちます。これにより、農家は安全に作物を育てることが可能となります。
ナガセサンバイオのビジョン
長瀬産業の中期経営計画「ACE 2.0」では、基盤、注力、育成、改善の四つの領域を掲げ、商社としての機能強化を図っています。ナガセサンバイオは、特にライフサイエンス分野に注力し、環境負荷低減に貢献する製品の開発を進めています。この方針に従い、プロブラッド液剤の取り扱いが開始されることは、その延長線上に位置しています。
CEV S.A.社のメッセージ
CEV S.A.社のCEO、Hugo Batista氏は、「この登録認可は、日本の農業を支える生産者にとって非常に重要なステップ」と述べています。また、ナガセサンバイオとの協力関係を誇りに思うとし、農業の持続可能性に向けて共に邁進していく意欲を示しています。
まとめ
ナガセサンバイオによる「プロブラッド液剤」の導入は、持続可能な農業を実現するための大きな前進です。植物由来の安全な殺菌剤は、農家に新たな選択肢を提供し、次世代の農業への道を開くことでしょう。2026年春に販売が開始される予定であり、日本国内での持続可能な農業の発展に寄与することが期待されます。
公式情報
- 所在地: 東京都中央区
- 代表者: 佐々木寿博
- 事業内容: 農業用薬剤や健康食品等の製造・販売
- URL:
ナガセサンバイオ
- 所在地: 東京都千代田区
- 代表者: 上島宏之
- URL:
長瀬産業